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2005年8月前半

2005/08/01

8月になってしまった。

 8月になってしまった。何をしなくても、何もしなくても、何かをしても、日々は過ぎていく。早すぎる。

 今日から新しい一週間だと思ったばかりなのに、あと4日すればまた休日。

 何を当たり前のことを書いているのか。帰ってきて、暑いからモルツ350mlを2缶飲んだ。そんな程度で酔っ払ったのか。違う、ほんのりとも赤くなってないよ。

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2005/08/02

倒れるように眠りたい。

 昨日は、追記するつもりでいたのだが、結局何も追記できなかった。

 朝早くから外出。朝小一時間だろうと思っていたのに、なんと午後まで食い込む。他のことがほとんどできない。

 夜、昔の仕事仲間と飲みに行く。安くてうまい店。二次会も盛り上がり終電まで飲む。

 家に着くと、1時半。ほとんど倒れるように眠る。

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2005/08/03

手分けして眠りたい。

 昨日は倒れるように眠って、5時半頃目を覚ます。4時間寝たか寝ないかくらい。なのに、意外に疲れが取れているのは、夢の中で「二人で手分けして眠ったからだ」と考えていた。4時間の睡眠も二人で眠れば8時間になる。
 で、もちろん自分の睡眠を他人が摂ってくれるわけはなく、4時間しか寝ていないことに気づく。そんな夏の日。

 二度寝して、7時半起床。入浴と朝食を済ませて、パソコンをアクセスすると、眠くて仕方ない。ベッドに倒れこみたい気分だったが、そんなことをしたら昼まで寝てしまうだろうから、欲望と闘い出かける。

 あっという間の一日。夜、飲みに行く。
 帰宅後一日遅れのうたかたの日々をメモ程度で更新。今日の分も書きかけたまま眠くなって寝てしまう。ということで、これは朝書いている。

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2005/08/04

ルーチンワーク。

 ルーチンワーク的な一日。やっていることは、ルーチンワークではないのだけれど、大局的にみると結局同じことの繰り返しだよなぁと思う。

 夜は珍しく早く帰宅。21時過ぎくらいには帰宅。モルツ350mlで喉を潤す。そのあとは、瑞泉古酒のロックを飲む。

 適度に酔っ払ったところでさっさと寝る予定。明後日から、世間でいうところの夏休み。明日を乗り切ればそれから一週間ほど自由時間ができる。楽しみだ。

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iTunes Music Store

 今日はどこへ行ってもiTunes Music Storeが日本でオープンの話でもちきりだった。iPodを使っていないからふーんくらいに思ってたら、すごく話題になってるのでびっくり。

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2005/08/05

夏休み突入、『亡国のイージス』『メノット』。

 今日もまたルーチンワーク的な一日。夕方渋谷で本日のノルマをこなし、そのまま世間でいうところの夏休みに入る。

 新宿の移動する。近場の本屋に入ろうと思って思い立ってジュンク堂に入ってみる。ジュンク堂、ビルの外に淳久堂っていう看板が出ていた。あれ、カタカナじゃなかったっけと思う。サイトを見るとやっぱりジュンク堂だが、文字がつぶれて判別しにくいくらい小さく漢字で書かれている。変なの。

 池袋のジュンク堂は何度か行っているのだが、新宿店はまだ一度も行ったことがないと思っていた。中に入って、ジュンク堂の店内って雰囲気が統一されているのかな、既視感が強いなぁと思う。それから、エスカレータで下に降りながら、ある一角なんかものすごいデジャヴ感を感じた。下のフロアがLOFTだったので、ついでにぶらぶらしてみたら、ここでもデジャヴを感じる。

 そしてようやく、あれ、もしかしてここ来たことあるんじゃないか?と思い始める。そう思い出した。しかも、LOFTでは買い物までしている。まあ、買い物をしていたから思い出したというのもあるけれど。

 本屋で時間を潰して、映画を観にいく。まずは『亡国のイージス』
 原作がちょっと厚めの文庫本2冊。それを2時間の映画にするなんて絶対無理。しかし阪本順治監督だし、絶対面白いだろうと期待して観にいったら、ほんとに面白かった。
 プログラムが本みたいに分厚くて1000円。思わず購入してしまう。

 それからテアトル新宿のレイトショウで『メノット』を観る。
 どんな映画か何も知らずに観て、どういう展開になるのか全く想像つかない。ホラーなのか、ミステリなのか。フェイクあふれるフランスミステリみたいな感じだった。

 0時半帰宅。まずは、モルツで喉を潤す。暑い中飲むビールはうまい。瑞泉古酒をロックで飲みながらWebをアクセス。うーん、幸せ。

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2005/08/06

蕎麦屋で憩う

『もっとソバ屋で憩う』杉浦日向子とソ連  先日、杉浦日向子さんが亡くなった。実は、漫画はあまり読んでいない。僕にとって、杉浦日向子さんとは、蕎麦屋で憩うことを教えてくれた人である。

 昔っから生意気な子供で、外食の際に何が食べたいか聞かれてざる蕎麦とか答えていたらしい。それくらい子供の頃から蕎麦は好きだった。
 『蕎麦屋で憩う』はその蕎麦と酒を結び付けてくれた本である。そして、蕎麦屋で蕎麦を食べ、酒を飲むのは、腹を満たして酔っ払うためではなくて、憩う時間を愉しむのだということを教えてくれた。

 蕎麦は好きだったし、飲むのも好きだけど、その二つが結びついたのは『蕎麦屋で憩う』以後なのだった。以来、一人でよく蕎麦屋に行った。

 今日、久しぶりに蕎麦を食べる。
 冷酒で玉子焼き、海苔、冷奴。締めに蕎麦を食べ、最後の楽しみが蕎麦湯。
 日本酒を飲むのも久しぶりだ。

 この時間が愉しいのであって、量は飲まない。呑んでも2合がいいところ。ほろ酔い気分で、ぶらぶらと道を歩く時間が愉しい。

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2005/08/07

iPodに関する曖昧な欲望

Apple iPod 20GB [MA079J/A]  iPodの類が欲しいなぁと思っていたけれど、その後検討はほとんど進んでいなくて、でもiPodがいいかなぁとなんとなく思っていた。
 そこへきて、先日の日本版 iTunes Music Storeオープンが話題になってたので、ちょっと興味を持ってiTunes Music Storeを見に行こうと思った。ところが、サイトのどこがiTunes Music Storeなのか、どこで音楽が検索できるのかわからずしばらくうろうろしてしまう。そのうち、iTunesからアクセスするのだということに気づく。無料なので、早速ダウンロードをしてみるが、ダウンロードが終わったところで寝てしまった。
 と、ここまでは昨夜の話。

 昨夜から今朝にかけて、あまりに暑いので珍しく眠りが浅く、何度かか目を覚ました。ついに五時半頃目を覚ましたときに、なんとなく手持ち無沙汰な気がして、iTunesインストールなど始めてしまう。まずは、iTunes Music Storeを見てみる。好きなミュージシャンの検索などをしてみるが、やっぱり音楽をかけてみないと面白くない。

 iPodも持っていないのにいきなり楽曲購入というのもなんだし、まずはCDを読み込んでみたい。ところが、だいぶ前に書いたが、実はノートPCのCD部が故障してCDを認識しなくなったのだが、今やメインマシンとして使っている都合上、なかなか修理に出しにくく、今も故障したままなのだ。
 だめもとでCDを入れてみる。だめもとでCDを入れて、やはり認識しないことを再確認するという儀式はもう何度も何度も行っているのだ。われながら、諦めの悪さがおかしい。

 ところが、なぜか認識した。この手のハードについては、このだめもとで繰り返すことはやはり意味があるのだ。などと、ちょっと宗教的な妙な確信を抱く。
 そんなわけで、手探りで操作をしつつ、CDを一枚、iTunesに取り込んでみる。演奏してみる。別のCDを取り込んでみる。いろんな操作をしてみる。また別のCDを取り込んでみる。……以上、繰り返し。

 朝の5時半過ぎからやってることじゃないな。

 iTunesは、操作は単純だし、何より著作権がらみの変な管理がなさそうなところが便利だと思う。

『iPod Fan Book』納富廉邦  友人納富の著書『iPod Fan Book』を本棚から探してきて、久々に読み直す。好評で増補改定され、さらに続編も書かれている。僕の持っているのは、最初の版。当時は、もちろん今もiPodを持っていないが、iPodやiTunesの使い方マニュアルではなくて、愉しみ方のマニュアルなので機械の操作部分を除くとiPodを持っていなくても面白いと思ったのを覚えている。

 今度はiPodが面白そうだと思っているので、以前は読み飛ばした機能絡みの部分も読んでみたくなった。まだ、WindowsではiTunesが使えるようになる前の本なので(今、売られている増補改訂版では、Windows版でiTunesが使えるようになったと改定されているみたい)、機能的には古いのだがやはり機能中心で書かれていないため、今読んでも役に立つ。

 iPodは携帯性も大事だけど、Shuffleとかminiとかではなく、やっぱりiPodである必要があると思っている。携帯型のカセットテープ、MDの再生機、さらにMP3再生機能のあるCLIEも使ってきたが、なぜかいつの間にか携帯しなくなる。CLIEに至っては、手帳としてもちあるいているのに、イヤホンを持ち歩くのが面倒で聴かなかったりして。
 理由はいくつかあると思うが、一番の大きな理由は聴ける曲数に制限があることではないかと思っている。MDプレイヤーならMDを差し替えれば、CLIEならメモリスティックを差し替えるだけだ。それだけのことでも毎日となると面倒になる。

 CLIEの場合、著作権の関係上、MAGIC GATE メモリスティックを使う必要があり、値段が張るのでいくつも持っていない。そうすると、どうしても違う曲を聴こうと思ったら、音楽の差し替えが必要になる。しかしノートPCのCD部は故障中。デスクトップは立ち上げるのが面倒くさい。等々、くだらないことなのに、そういうくだらないことの積み重ねが面倒になる。

 なので、この手のプレイヤーを買うならやはり曲が無駄なくらい十分入る必要がある。携帯性も大事で、MDプレイヤーを持ち歩かないのは、やはりポケットに入らない、入っても嵩張り邪魔になるからだと思う。

 iPodではサイズと大きさの兼ね合いが難しい、意外にiPodは筐体が大きいと思っていたが、『iPod Fan Book』でも携帯性については書かれていて、もともとiPodは大きいので、鞄に入れるなりベルトにつけるなりする必要があり、そういう使い方をするなら大きさは問題がないということがあってなるほどと納得。

 そんな感じで、iPodに関する曖昧な欲望は次第に大きく明確になってきた。近所のビックカメラに見に行ってみたら、なぜか20GBのものしか置いてなかった。60GBのもあるはずなんだが。

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2005/08/08

解散選挙、雷雨、のちテレビ三昧。そして『姑獲鳥の夏』

 昼食時にテレビをつけていたら、郵政法案の特別番組が始まる。郵政問題でこのところ騒いでいるのはなんとなく知っているが、政治にあまり関心がないうえに、最近はテレビのニュースも新聞とも隔絶された状態なので、今日のこの日になにやらひとつのピークを迎えているということを知らなかった。

 漫然とテレビを見ていたが面白くなってきて、ずっとテレビを見る。郵政法案が否決され、解散総選挙とか、それに対する評論家たちの意見、ドラマの総集編を見ているような面白さ。否決から解散までの流れが何度も流されるのを除けば面白かった。

 テレビばかり見ていないでそろそろ出かけようかと思ったところで、突然の豪雨。外が煙って見えないくらいの激しい雨。一挙に出かける気力が失せ、読書に戻る。豪雨は一瞬にして去るが、一度萎えた気力はもう戻らない。

分冊文庫版『姑獲鳥の夏 上』(講談社文庫)  『姑獲鳥の夏』を再度観ようかと思って、昨日から原作『姑獲鳥の夏』を再読しているのだ。読書に飽きるとテレビなのか、テレビに飽きると読書なのかわからないが交互に。それにしても、なんとなくもうここ一年分くらいテレビを見たような気がする。お腹一杯。

 『姑獲鳥の夏』原作を読み返して、映画のキャラに感じたギャップについて確認したので、ちょっとメモしておく。

 京極堂は、もっと険しい顔をしているような印象があったが、原作を読み返すとやっぱり、京極堂はいつも不機嫌そうな顔をしているという記述がある。痩せぎすだったが結婚してから少々太った、しかし不健康で不機嫌そうな表情は変わらないとか書いてある。芥川龍之介に似ているという表現もある。年齢は三十歳くらい。
 僕のイメージでは、眉間にしわを寄せているのだが間違いではないらしい。堤真一は表情がちょっと穏やか過ぎる。

 関口が一番違和感あったのだけど、何度も榎木津に「猿顔」と呼ばれることで納得。確かに永瀬は猿顔かもしれない。ただ、関口が眼鏡をかけているのも違和感があったのだが、今のところ眼鏡をかけているという記述は見当たらない。関口の一人称の語りだから、関口自身の描写が少ないのは仕方ないが。

 敦子は二十歳そこそこ。京極堂とは十も歳が離れている。映画で田中麗奈がかぶってるハンチングはタータンチェックだが、原作ではグレイの千鳥格子になっている。同じ柄のズボンを革のズボン吊りでつっているってところは忠実だった。

 キャラじゃなくて、問題のシーンについて。
 原作でも光るものを見たっていうのがあって、だから関口は確かに見ていたのだと自分でも認める。この問題のシーンは、映画らしい処理だと思ったけど、原作そのままだった。すっかり忘れていた。

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2005/08/09

読書

『下妻物語』嶽本野ばら (小学館文庫)  『姑獲鳥の夏』(京極夏彦 講談社ノベルス)再読フェアは終了。『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』(嶽本野ばら 小学館文庫)を読み始める。

 京極夏彦フェアに突入して、京極堂シリーズを全部読み直すこともちょっと考えたけどやめた。

 では、なぜ京極堂から、嶽本野ばらなのか。特に意味はない。未読本コーナー(本棚の一角に用意してある)から一冊選択しただけ。

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生活サイクル

 もうすぐ3時になるのでそろそろ寝なくちゃと思って、ふと今朝は3時起床だったことを思い出す。もちろん、昼間眠くなって昼寝もしている。しかし、これだと生活サイクルもなにもあったもんじゃないな。

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2005/08/10

『下妻物語』読了。

『下妻物語』嶽本野ばら (小学館文庫)  『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』(嶽本野ばら 小学館文庫)読了。

 ふざけてるのか、ギャグ満載なのが、ちょっと意外だった。そんなわけで、面白いけど、ちょっとノレないという感じがしたのだが、二人が出会ってから一気に読み進む。バカげてるけど、泣ける。そんな感じでずんずん読んで読了。結果、いいじゃん。

 映画が評判だったので観てみたい。続編の『下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 (完)』も出たことだし、この続編を読むというのもある。でも、どちらもちょっと先かもしれない。


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キングさん、姑獲鳥さん、こんにちは。(『ライディング・ザ・ブレット』『姑獲鳥の夏』)

スティーヴン・キング スティーヴン・キング
 『ライディング・ザ・ブレット』を観にいった。スティーヴン・キング原作である。

 劇場に着いて、開場まで待つ。奥の方へと向かうと、ソファーに座っている人がいる。平日の昼間でもお客さんが入っているんだなぁと思いながら近づいていったら、その人はなんとスティーヴン・キングさんだった。っていうか、その人形だった。

 映画は、オールディーズのメロディに乗って始まり、ホラーなのか青春映画なのかわからない。何かいるのか、それとも主人公の幻想でしかないのか。そもそもブレットはいつ出てくるんだ。なのに後半になって、だんだん怖くなってくる。極限まであがったかと思われた恐怖は、だんだんに盛り上がっていったのと同じように静かに去っていく。そして再び青春映画に戻っていく。なんだか、不思議な映画。

 そのあと、『姑獲鳥の夏』の二回目を鑑賞。ここにも、姑獲鳥の等身大人形があるのだが、後姿はちょっと不気味だが、前からみると情けない。ということで、写真は撮らなかった。
 二度目に観ても面白かった。この映画好きかも。

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『亡国のイージス』

 映画と原作は別物であると思っているので、映画と原作が大きく違っていても文句はいわない。むしろ大きく違っていることを望む。その方が、原作とは別物だと考えやすくなるというのもある。ただ、原作から生まれた別の物語の出来があまりに悪いと、今度は逆に原作との違いが気になってしまう。そのまま映画にすれば面白いものをなぜわざわざそんな風にぶち壊していくのかと思ってしまうのだ。勝手な話ではある。

 『亡国のイージス』についていえば、全く原作とは違ったものになるだろう予測していた。そもそも、原作がちょっと厚めの文庫本2冊である。普通の文庫本1冊でも2時間の映画にするのはかなりきつい。僕が思うに、小説の内容にもよるけれど、原作に忠実に作ったら(忠実に作る必要はないのだが)、文庫本1冊なら6時間になると思う。上下2巻だと12時間だ。それじゃまるで年末の時代劇スペシャルじゃないか。それを2時間の映画にするなんていうのは絶対無理である。
 阪本順治監督だし、最初から忠実な映画化など考えていないだろうが、それにしても12時間分のドラマをどうやって2時間の映画に収めるのだろうかと思っていた。原作と違うといっても、話の本筋をある程度抑えていなければ、映画化ではなくなってしまう。そんなわけで、どう映画化されるのか興味もあれば、期待も強かった。そして、実際に観た『亡国のイージス』は、期待を裏切らない面白い映画だった。

 とにかくストーリーは大胆にカットされている。原作からカットされている部分も多いのだが、映画自体も無駄な説明を大幅に削り、前半「いそかぜ」が反乱を起こすまで、スリリングな反面、何が何だかわからないというような感じもする。断片的に描かれる事件の背景は、それぞれに関連性がなく、何かがあるという緊張感だけが高まっていく。そして「いそかぜ」の反乱をきっかけに、それらの断片が繋がっていく。それだけに、繋がった瞬間のカタルシスがものすごい。

 原作を大胆にカットしている一方で、女性工作員チェ・ジョンヒの存在は残されている。しかし2時間程度の中に、ジョンヒとホ・ヨンファの関係を描く時間などなく、ジョンヒと行との関係も説明されない。断片的な過去のシーン、一枚の写真、不可解な行動、原作を読んでいないとクエスチョンの嵐になりそうなシーンが続く。その割りにジョンヒの存在は、ストーリーの本筋とは関係がない。
 ジョンヒの部分もすべてカットすべきだったんじゃないかというのが映画を観ていたときの感想だ。

 それ以外は、あれだけ膨大なストーリーをよくもここまで盛り込んだというくらい盛り込んでいる。原作を読んでなくても、原作の雰囲気はかなり味わえる。ジョンヒのエピソードを残したことに疑問に思っていたのだが、最後の方でこの映画は原作を読んでいなくても映画として完結してはいるが、実は原作を読んでいてこそ楽しめるようにしていたのだと思い始める。阪本順治監督は、たぶん原作を気に入っていて、原作を読んだ人にこそ楽しめる映画にしたい、あるいは映画を観た後に原作を読んだならまた映画を観て欲しいと思ったのではないか。そう考えると、ジョンヒのエピソードが逆に生きてくる。

 原作を読んで楽しめる作りにしてある思ったのは、事件が終結したあと、宮津の妻の墓参りのシーンがはいったときだった。
 そのときに、ダイス渥美の歩いているカットが入る。映画を観ながら、あの場面が描かれるのかと思ったが、渥美と宮津の妻は会うこともなく、単なる墓参りのシーンとして終わってしまった。渥美の歩くカットは、事件その後の関係者のそれぞれを見せる断片的なカットとして機能していた。しかし原作を読んでいる人には、このあと渥美と宮津の妻が言葉を交わすことを思い浮かべたはずだ。
 原作の描ききれないエピソードをただカットするのではなく、ちょっとしたシーンを残すことで原作を読んでいる人には物語がさらに広がるという仕掛けになっているのだ。

 話は変わるが、映画を観るだいぶ前に柳下毅一郎氏の日記で、「活劇的見せ所をすべてすっ飛ばしている映画」、どう考えても阪本監督は意図的だろうと書いているのを読んでいた。でも十分面白いとほめてもいたけど。そんなわけで、アクションシーンが少ないのかと思ったが意外とそうではなかった。
 確かに冒頭、車の事故、飲み屋での喧嘩など、実際の事故や喧嘩をすっ飛ばしている。そういうことを言っているのだろうか。原作の処理の仕方としては、それほど違和感は感じなかったのだが。

 もう一つ柳下氏がいっていた「手旗信号の場面には笑いました」というのは全くの同感。原作だとすごくシリアスなシーンなのだが、いや、もちろん映画でもシリアスなんだけど、なんていうんだろう、デジタルって莫迦っぽいんだね、とだけ書いておく。ほんとに笑った。

[ 『亡国のイージス』 監督阪本順治 新宿松竹会館 ]

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2005/08/11

掃除三昧。

 掃除をする。別に普段掃除をしていないわけではないが、普段しないようなところを念入りに掃除し始めたら止まらなくなる。暑い中掃除をすると、ただ掃除しているだけなのに汗をかく。それが気持ちよかったりして。もちろん綺麗になるのも気持ちいい。調子に乗って掃除していたら、夕方も遅くなってしまい、出かけるつもりだったが結局やめてしまう。

 夕方、近所のビックカメラとソフマップで、またもやiPodを見てくる。ほぼ購入は決定しているのだが、どれを買うか迷っていて現物の確認など。迷っている時間が愉しかったりして。

 夜は家でのんびりと飲む。

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『メノット』

 『メノット』は、ちょうどレイトショウの始まる時間ということで観に行き、映画のタイトルすら映画館の前で初めて知った映画だった。ポスターには、長椅子に座った二人の女性。なんとなくホラー的なイメージがある。

 監督が、『富江』『多摩川少女戦争』などの作品を撮っている及川中監督とある。映画が始まり、『メノット』というタイトルが出ると、そのロゴに手錠が絡んでいる。ホラーではなく、犯罪ものか、もしかしたら監禁かなにかをテーマにした作品なのだろうかと思う。

 映画について何の情報もなく観るというのは、映画の観方としてとても幸福な観方だと思うが、始めのうちちょっと戸惑ったのはホラーなのかミステリなのかわからないところだった。そんなことは気にせずに愉しめばいいのだが、大抵冒頭の部分で映画のある種のトーンがわかってくるのだが、この映画については皆目見当がついてこなかったのだ。この後の展開がどうなるのか全く想像がつかない。もちろん、その先が見えないというのは、面白さに繋がっていくのだが。

 二人の姉妹、姉の夫、妹の彼氏、謎めいた二人の修理工、父親、張り込みをする刑事、仮面の男、死んだ愛犬の墓、強請り、盗撮、殺人。物語が進むにつれ、複雑な人間関係が明らかになり、謎めいた出来事はさらに謎めいていく。叙述トリックのようなフェイクの多い展開で、騙し絵みたいな面白さのあるミステリになっていた。

 辻褄の合わない部分も多々あるが、それも愛嬌。なんだかフランスミステリみたいな映画だった。

[ 『メノット』 監督及川中 テアトル新宿レイトショウ ]

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2005/08/12

休暇。

 テレビを見たりして過ごす。のんびりした一日。夜、食事に出かける。あらゆる意味で夏休みの一日。

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2005/08/13

花火、『ヒトラー』、雨。

 昨夜はソファで寝転がってたら、久々にそのまま居眠りしてしまった。気がついたら既に朝8時を廻っていたが、ベッドに移動して寝なおす。昨日3時間くらいしか寝てなかったから、ちょっと多めに寝てもちょうどいい。

 昼過ぎまで寝てしまい、それから朝昼兼帯の食事、入浴など。

 夕方から外出。駅に向かって歩いていくと、通りの反対側の歩道にものすごく長い行列が見えた。何の行列だろうと不思議に思っていたら、自分の歩いている側の歩道にも行列ができている。どうやらバスに乗るために並んでいる行列らしい。バスの行き先を見て納得。行き先は花火大会の会場だった。

 そのバスに乗る人の行列はずっと続いていて、駅のコンコースに続く歩道橋に続いていて、その歩道橋から道路の反対側にいって、階段を下りて、歩道の方にまでずっと伸びていて、それはさっき何の行列だろうと思っていた行列だった。すげー。

 他のバスでも会場まで行けるらしくて、コンコースの上には別のバスに乗るための長い列ができていた。あんまりにすごいので、写真に撮ろうとしたが、あまりの人の量に列がわからなくてただの人ごみにしか見えないので諦めた。

「見ろ、人がゴミのようだ」(ムスカ)。

 僕はといえば新宿に行き、新宿武蔵野館で『ヒトラー 最期の12日間』を観る。30分以上前に行き、受付で整理番号に交換して貰うがもう99番になっていた。開場までの30分、時間つぶしにジュンク堂に行く。

 ジュンク堂でぶらぶらしていると、あれもこれも欲しくなってしまい危険。ミステリのコーナーでは、ポール・アルテの『カーテンの陰の死』の翻訳が出ているのを見つけた。帰ってから調べると、もう1カ月も前に出ていたようだ。知らなかった。他、新刊コーナーの買わないだろう本を何冊か立ち読み。気がつくと、もう開場時間が迫っているので慌てて映画館に戻る。戻るとものすごい量の人が待っている。どうやらこの回も満席みたいだ。

 映画はなんとも迫力ある作品だった。ドキュメンタリータッチとはいわないが、かなりリアルに描いている。ヒトラー役はブルーノ・ガンツで、天使のくせにヒトラーが似合う。劇場から出たら22時半になっていて驚く。どうやら2時間50分くらいの映画だったようだ。3時間弱なのに、全然そんな長さを感じなかった。

 外に出ると雨。濡れないように地下道から駅に行きそのまま帰る。ABCに寄り、ポール・アルテの『カーテンの陰の死』を買おうと思っていたのだが取りやめた。

 花火大会からの帰りらしく、浴衣姿で雨に濡れている人たちも多かった。

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2005/08/14

インターネット・ラジオ

 曽我部恵一の生放送のインターネットラジオROSE RADIOQuinka, with a Yawnがゲスト出演したという。その再放送が今日の正午からというのでつないでみる。

 インターネットラジオって前にも試しに聴いてみたことはあったが、そのときよりものすごく広まっているのか、番組もたくさんあった。勝手がわからないものの、再生ボタンさえ押せばすぐに聴けるようなので、時間が来るのを待つ。1時間くらいの番組と聞いていたが、2時間もの番組だった。ラジオってそうか、こういうもんだったっけと思う。ただ、わいわい話しているだけなのだけど、なんとなく愉しい。

 ラジオをやってみるのも面白いかもしれないと思った。

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『妖怪大戦争』を観てきた。

 『妖怪大戦争』を観てきた。

 馬鹿馬鹿しくても愉しい映画じゃないかという気がしてちょっと観たかったのである。

 それに、プロデュースチーム「怪」とかいって、水木しげる、荒俣宏、京極夏彦、宮部みゆきが原案を考えていることだし、と思っていたのが間違いだった。

 すっげーくだらないのも大好きだし、バカ映画も好きだし、面白ければリアリティがどうのとかいうつもりはないのだけれど、あんまりにどうしようもなくてってがっかりした。つまんないよー。

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2005/08/15

はてなアンテナ

 はてなアンテナがなんか日曜日の17時半くらいから更新されてないよ。

 応答あるだけいいけど(応答ないと、トップページの表示が遅かったり崩れたりするので)、ちょっと不便。どうしたのかな。障害情報にも何もないけど。

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minkのジャケットイラスト

『mink』mink  minkというミュージシャンの『mink』というアルバムのジャケットを見て興味を持つ。このジャケットのイラスト、結構好みである。ちょっと検索してみたら、話題の新人みたいだったけど、テレビを見ないせいか全然知らなかった。そういえば、この一週間くらいケーブルの音楽番組もあまり見ていない。音楽番組を流していたら、かかりそうな気がする。

 音楽は、公式サイトで試聴できたのだが悪くはないけどすごくいいとまではいかなかった。それより、ジャケットと同じイラストが何枚かあって、この作者を知りたいのだけど名前が出ていない。

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はてなアンテナ、復旧したね。

 はてなアンテナ、復旧したね。でも障害情報には何もなし。なんだったんだろう。

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minkのイラストの作者

 minkのイラストの作者は、enaという人らしい。友だちが教えてくれた。他の作品もいいなぁ。

 ちなみに、友だちは掲示板に書き込みしようとしたけど書けなかったとか。掲示板にイタズラ書きが続いていたので、イタズラに使われるproxyにアクセス拒否を設定したのだが、一般の人に一部影響が出たみたい。以前には書き込みができているので、別のプロバイダから書き込みしたりしたのだろうか?

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『電車男』を観てきた。

 オタク版シンデレラストーリーっていう、正統的なラヴストーリーになっていて、文句なしに面白かった。

 もともと2chネタだが、匿名で発言する名無しさんたちを具体的なキャラとして描いているところが、うまいと思う。2チャンネラーも一人一人描くことでいいやつに見える。しかし、2チャンネラーってこんなにさわやかなのか。むしろ、パソ通仲間の励ましあいみたいな感じである。
 そういう意味では、いわゆる「パソ婚」ってドラマになったかどうかしらないけど、「パソ婚」っぽいなと思った。骨組みはそうだけど、表面的には2ch用語やアスキーキャラ満載で、元ネタの雰囲気も全体にちりばめている。

 エンドロールあとのおまけのシーンには笑った。さすがフジテレビ。

 個人的には、国仲涼子の看護婦さんがよかった。

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記事一覧

8月になってしまった。
倒れるように眠りたい。
手分けして眠りたい。
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解散選挙、雷雨、のちテレビ三昧。そして『姑獲鳥の夏』
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生活サイクル
『下妻物語』読了。
キングさん、姑獲鳥さん、こんにちは。(『ライディング・ザ・ブレット』『姑獲鳥の夏』)
『亡国のイージス』
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『メノット』
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