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2003年1月前半

2003/01/01

正月のサイトリニューアル

 朝からお酒を飲み、お節料理と雑煮を食べる。きわめて正月的な一日の始まり。ここ数年は、そのあと酒が回って午前中はいつの間にか居眠りしちゃったりしていたのだが、今日は部屋でサイトのリニューアル作業。食事の時間以外はほとんどパソコンに向かってプログラミングをしていた。休養だかなんだか判らなくなっている。でも楽しいのでいいんだろうな。その間一日中音楽を聴いていた。

 聴いていたのは、最初は年末に聴いていた『eb - esrevnoc better』(esrevnoc)とか『SIGNAL』(ZABADAK)をかけていたのだけれど、何がきっかけだったか久々に椎名林檎をかけたら妙にはまってしまって、片っ端からかけまくる。どれも数回ずつ聴いたけど、特にシングルの「幸福論」とかジャケットは気に入ってるけどあまり聴かなかった「真夜中は純潔」とか、繰り返しかけてみたりして。一通り聴いたところで、椎名林檎がともさかりえ『少女ロボット』を見つけて、今はこれを聴きながら「うたかたの日々」を書いている。ともさかりえに対する印象が変わっている。ちょっとともさかりえを追いかけてみよう。

 『AIKI』と『CQ』の感想はやはりまだ書いていない。このままなし崩しに書かずに済ませたくはないのだけど。

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2003/01/02

サイトリニューアル準備

 昨日に引き続き、始まりだけは正月らしく始まるが、そのあとはほとんどサイトリニューアル作業をしていた。結構簡単に移行できるつもりでいたが、始めてみたらやることはまだたくさんあり、年明け早々にリニューアルというのもギリギリかもしれない。一応目標は、1月10日頃を予定していたのだけど、うーん……頑張ります。

 例によって作業をしながらずっと音楽を聴いていたのだが、昨日の続きでともさかりえ『少女ロボット』を聴いていて、途中から川本真琴に変える。なんで川本かというとCDケース内で並んでいたのと、esrevnocを聴いていたときに、川本真琴を聴きたくなったのを思い出して。この休み中に聴く音楽はガールポップをテーマにしてみようか。

 サイトリニューアルで、リンクページの更新などしていて、以前川崎ゆきお本を作った仲間の一人桃田百合若さんの出ているインターネットラジオを初めて聴いた。百合若さんはゆとりというデザインユニットを作っていて、ゆとりっくすというところで今のところ5回まで放送中である。百合若さんとはチャットで話しただけで、お会いしたことがないので声を聴くのも初めてなのでそういう興味もあったけど、話している内容自体も面白かった。ちょっとこれは真似できないなぁと思いながらも、こういう経験をできるというのは羨ましい。まだ第5回しか聴いていないのだが、第1回あたりは緊張しているらしいのでその辺を聴くのも楽しみだ。

 その他、読書、映画鑑賞、去年から引きずっている感想、すべて何もしてない。

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2003/01/03

サイトリニューアルと私的ガールポップ特集

 3日目ともなると多少疲れが出てきて(休養じゃなかったのか)、午前中はサイトリニューアル作業は一休み。というか、酒を飲んで転がってたら居眠りしただけであるが。食事のときにとびとびで駅伝を見ていて、1位の駒澤大学がゴールに入るところだけ見て、再びサイトリニューアル作業にはいる。

 ガールポップ特集の3日目は原田知世を聴く。最新のアルバムじゃなくて、「時をかける少女」とかが入っているベスト盤とか、アイドル時代の曲を中心に聴く。歌は今より下手だけど素直な歌い方とか、声質はこの頃の方がいいんじゃないかな。

 夜、Mr.マリックの超マジックというような番組をなんとなく見る。昔、引田天功−−といっても今の引田天功じゃなくて初代の方−−が喜びそうな「大脱出」ものなのだけど、なんとなく華がない。一番メインの大脱出だけだと30分しか持たないので、それまで小ネタで2時間持たせてしまうというとんでもない番組だった。たぶん引田天功が生きていたらスタジオじゃなくて極寒のダムの上とかでショウをしてその舞台設置までの緊張する時間を1時間半とかやったんだろうなぁと思う。それでこそ大脱出だろう。なんとなく気が抜けた。

 小ネタとか書いたが、それまでの小ネタの方が、どうやってやっているか判らないのを見ていて単純に不思議で楽しい。マジッククイズは余分だけど、これだけで大脱出はいらなかったんじゃないかと思う。

 ガールポップ特集映画編ということで、21時くらいからDVDで『プッシーキャッツ』を観る。レイチェル・リー・クック主演の女の子3人組のバンドがひょんなことから大スターになってしまうが、実はその裏には陰謀が隠されていた!という映画。感想は後ほど書くが、なかなか面白かった。

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『プッシーキャッツ』

『プッシーキャッツ』  女の子3人の売れないバンドが突然大スターになるということで、青春もの+サクセスストーリーみたいな話かなと思っていたのだが、その裏には陰謀が隠されていたという「陰謀」が結構クセモノで、予想外のストーリーだった。

 元はアニメ版があって日本でも『ドラドラ子猫とチャカチャカ娘』というタイトルで放送していたらしい。アニメ版があるくらいなので、陰謀のばかばかしさについては推して知るべしなのである。が、そういうことを何も知らずに観たので、いろんな部分での大げさなギャグに大笑いした。もちろん予想通りの青春ストーリーはあるし、となればラブストーリーが入るのも当然のこと、さらに陰謀の方もマンガチックに大げさで馬鹿馬鹿しくてブラックユーモアのような笑いを忍ばせているし、主人公がガールズバンドなので当然バンド演奏も含まれる。というわけで、一粒で何度も美味しい作品だった。

 ちなみにバンドの3人は、主人公ジョシー(レイチェル・リー・クック)がギターとヴォーカル担当。黒人の女の子ヴァル(ロサリオ・ドーソン)がベース。金髪でちょっと抜けてる女の子メル(タラ・リード)がドラムス。三人のキャラがそれぞれ生きていて、特にメルの抜け具合は最高。レコード会社のマネージャーと女社長の怪演も楽しい。

 レイチェル・リー・クックがなかなか魅力的なので、劇場予告を観て観たかったのだけど観そこねた『シーズ・オール・ザット』も今度観てみようと思う。こちらは、さえない女の子がプロム・パーティーに誘われて魅力的な女の子に大変身という、あらすじだけで青春映画バリバリの映画。最初レイチェルは眼鏡をかけてるネクラな女の子って設定なので、この設定だけで観たくなるでしょ。ならない?

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2003/01/04

明智小五郎対怪人二十面相

 去年の8月27日にTBSで放送された『明智小五郎対怪人二十面相』の再放送を観る。だが、うっかりして始まりの時間に気づかず、頭10分ちょっと観そこねた。物語のプロローグである戦時中の実験の様子が二十面相のルーツを示すエピソードになっていたようなのだがその部分をほとんど観逃した。

 意識して調べたわけではなくて、たまたまWebで目に付いた掲示板や他人の日記を読む限りでは評判が悪かったのだが、観てみたら意外と面白かった。何をもって面白いいうかにもよるのだが、期待していた程度には面白かった。田村正和が明智小五郎っぽくないというか、あくまでも田村正和だし、二十面相が殺しをするとか、その辺はオリジナルの怪人二十面相とは違う。でも、もう江戸川乱歩のオリジナルの小説の忠実な映像化は求めていないので、最後の明かされる二十面相と秘密とか明智との確執の理由とか、新しい二十面相の物語としてみればそれはそれでいいかなと。

 二十面相が盗みの予告をしたり、また時刻のなっても何も起こらなくて安心していると実はすでにもうすり替えられていたとか、その手のベタなトリックとか、謎にもならない謎解きというのがなんだかとても気持ちいい。なんていうか、これらってもう一種のファンタジーなんじゃないかと思う。リアリティとか無視して。とか思うのは、人間がまるくなったんだろうか。昔土曜ワイド劇場でやっていた江戸川乱歩シリーズとかものすごく嫌いだったのだが、案外今観ると楽しめたりするのかも。

 でも、今の時代にテレビでやる江戸川乱歩なんてこんなものだろうという思いがあるので、そういう軸に自分を持っていって楽しんでいるというのも事実だ。BBCのシャーロック・ホームズシリーズみたいに、原作にひたすら忠実な映像化とかしてくれたらそれはそれで観たいとは思うが。

『ふたりのイエスタデイ+9』  それから久々に読書。年末で中断している本が、『黒と茶の幻想』恩田陸)と『クビキリサイクル』西尾維新)の二冊で、とりあえず『黒と茶の幻想』の読みを再開する。年末年始の休みには本を沢山読んで、映画も観るぞとか思っていたはずなのに、どっちも全然だ。BGMには、昨日のDVD[『プッシーキャッツ』からJOSIE AND THE PUSSYCATSを聴き、そしたらストロベリー・スウィッチブレイドが聴きたくなって、今日はほとんどストロベリー・スウィッチブレイドを聴いていた。もう売ってないかと思ったらamazonで売ってるので例によってリンクしておく。

 もう新年気分も抜けてきたが、完全に抜けきらないうちに今年の目標とか。去年の目標は「横溝正史生誕百年を記念して、横溝正史全作読破」の予定だったが、完全に挫折。今年は小津安二郎生誕百年なので、「小津安二郎監督作品DVD全作購入」とか。いや、観るのたいへんたけど、買うのも大変そうだ。それは冗談として、昨年の読書はどうもミステリに偏ってたのでもう少し範囲を広げたい。

 具体的な目標としては、まだ誰にするか決めていないが、まあ誰か一人の作品を全部読むとか観るとかしてみたい。とりあえず、今月中に目標決定を目標としよう。わはは。

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2003/01/05

Kill Billの噂

 書き忘れていたけど、「漂助」他で知ったクェンティン・タランティーノの新作『Kill Bill』予告編。トップから見ても面白いけど、最近流行のユーザインターフェースを悪くして楽しませるタイプなので、一気に予告編に行ってみた方がいいかもしれない。ものすごく観たい。2003年秋米国公開、日本では2003年末の予定らしい。

 予告編を観ると戦う女子高生が出てきてこれがまたいいのだが(どういいかは予告編を見よ)、ここによれば、この女子高生を演じているのは栗山千明GoGo Yubariだという。GoGo Yubariって意味不明だが、意味不明も含めてクェンティン・タランティーノ最高。『レザボア・ドッグス』でも観直したくなった。でも持っているのはLDなんだよなぁ。今となってはLDを観るのも面倒くさい。

 午後、映画を観に出かける。途中本屋があるとなんとなく覗いたりしながら。銀座テアトルシネマに『8人の女たち』を観ようと思っていったのだが大入りの模様で、一階の入り口で「既に次の回の受付は終了しています」と言っている。横断歩道を渡ろうと思って待っている間にそれが聞こえてUターンする。正月映画は手つかずなので何を観てもよかったのだが、時間が今ひとつ合わないのでシャンゼリゼからマリオンの映画館を一回りしても決まらず、どうしようかと思っていたところでラ・セットの看板が目に留まる。上映は『SWEET SIXTEEN』ケン・ローチの映画ではないか。時間を観ると15分後くらいとちょうどいい。交通会館のチケット売り場で前売りを買って映画館に戻るとちょうど前の回が終了して人が出てくるところだった。

 予告で、『オー・ド・ヴィ』という映画の予告が流れたが、監督が篠原哲雄で、あがた森魚が音楽、出演もしている様子。2003年2月シネ・ラ・セットで公開らしい。篠原監督の映画は、『命』『木曜組曲』も観逃しちゃったなぁ。というか、去年は全然映画を観られなかったというのが正しいが。

 家に帰ってサイトリニューアル作業の再開。かなり進んだが、まだ読書ノートと映画ノートの扱いに迷っていて、これが全く手つかず状態なのである。こんな調子で週末の公開に間に合うのだろうか。

 それから、通算10枚ばかり届いた年賀状への返信を書く。書きながら思ったのは、年賀状を出さない主義とかいうのは、毎日会っている人についてはいいのだが、年に一度年賀状くらいしか交流がない人については出さないことで本当に交流がなくなってしまう。年賀状しか交流がないなら、それは交流がないのと同じではないかという気もするのだが、こちらが出さなくとも届いた10枚の年賀状を見るとやはり繋いでおきたい人達だったりする。今年は年賀メールも出してないのだが、ネットの知り合いはしょっちゅう連絡がとれている気がしてすっかり忘れていたのだが、改めて考えてみると、意外としばらく連絡を取っていない人が多いことにも気づいた。年賀状という年に一度の交流は、そういうものを補完してくれるという意味では意味があるのだなぁと思った。って、いい年した大人のいうことか。

 読書は、『黒と茶の幻想』はそのままに、『クビキリサイクル』西尾維新 講談社ノベルス)を半分くらいまで読み進む。どうも読書ペースが遅すぎる。

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『SWEET SIXTEEN』

 15歳の少年の厳しい現実を描いた映画だ。映画の最後に16歳になるところからタイトルがついているのだろうが、タイトルに反して全然甘くはない。ケン・ローチの映画はそれほどたくさん観たわけではないが、労働者階級のちょっと悲惨な物語で、でもその中にユーモアがありちょっと頑張っていこうと思える希望がある映画という印象があるのだが(というのは僕の思いこみか? 過去に観たものを忘れている)、この作品についてはあんまり希望もない。というか、厳しい現実に直面する15歳の少年の物語だ。15歳の少年には厳しすぎる現実だ。

 主人公リアムの母親は刑務所に入っていて、母親の恋人はヤクの売人で、刑務所の中でも母親にヤクを売らせようとしている。リアムは見つかれば刑期が延びるとその計画を邪魔するが、いうことを聞かなかったリアムは殴られ家からも追い出される。姉の家に転がり込み、一人母親が出所してきたあとの幸せな生活を夢見て、家を買おうとする。母親の恋人からヤクをうまいこと横取りするが、それを売りさばくうちにマフィアに睨まれることになる。頭のいいリアムはマフィアに気に入られるのだが、逆に親友との溝が生まれ出す。

 一つの出来事がうまくいくと、別の問題が起こり、夢見た生活に近づいているかのように見えて、どんどんと遠ざかり、泥沼にはまっていく。淡々と描かれた少年の日常には、派手なドンパチもなければ残酷なシーンもないが、死と隣り合わせの犯罪者たちの世界へと流されていく。それは彼が母親を遠ざけたいはずの世界なのに。

 16歳になった彼は厳しい現実を前に一体何を思ったのだろうか。現実を知り、大人になったのだというにはあまりに重すぎるのだが、そこで映画は幕を閉じる。なんともやりきれない救いのない感じがするのだが、ラストシーンでこれである種ふっきれて立ち直れるんじゃないかという思うのは希望的すぎるかもしれない。しかしそう思うしかないではないか。

[ 『SWEET SIXTEEN』 監督ケン・ローチ 銀座シネ・ラ・セット 2003/1/5 ]

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2003/01/06

睡魔

 6時半起床。平常の生活に戻ったら、というか全然戻れない。何をやっても集中できなくて睡魔が襲う。結局休み中のサイトリニューアル作業の方が今日の十倍くらい機能していたといえるくらい、今日の役立たずぶりはショウウィンドウに飾りたいくらい。いや、穴があったら入りたいのがホントだが。

 先日Webから申し込んだのアルバムだが、代金を銀行に振り込みに行く。振り込み先の銀行に行くため足を延ばしたことのないところまで出かけてみると、ブックマーケットがあった。ふらふらと吸い込まれるように店にはいると恩田陸『ねじの回転』(集英社 bk1/amazon)があったので思わず購入する。

 電車の中で、年を越えて読んでいた『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』西尾維新 講談社ノベルス bk1/amazon)を読了。

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『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』  西尾維新については、名前より先にのイラストの方が印象に残っていた。イラストに加えて、タイトルに「クビキリ」「クビシメ」「クビツリ」とあるのとそのタイトルロゴで、視覚的にシリーズということが嫌でも判るのだが、逆にその印象の強さはどれが一作目で何作あるのかよくわからないという事態をも引き起こす。読んでみようと思って、どれが一作目なのか確認して、そこで初めて西尾維新という名前を覚えたといっていい。

 しかし、作者の名前を覚えてなくても、書影付きでこのシリーズのレビュがあれば印象に残る。何がどういいのかわからないいが、「なんだか評判がいいらしいぞ」とだけは思っていた。何がどういいかわからないというのは読む前に中身を知りたくないので、レビュは評価だけを読みとって読み飛ばすかもしくは全く読まないようにしていたからである。

 それでも評判がいいとは思っていたので、自然と期待しつつ読み始めたのだが、読み始めて思ったのは「あまり期待しない方がいいんじゃないか」ということだった。語り部「ぼく」は戯れ言ばかりいっていると自嘲する、そのキャラクター。一緒にいる天才技術屋玖渚友(くなぎさ とも)と共に孤島「烏の濡れ羽島」へと招かれるというシチュエーション。そこには他に四人の天才達が島の主人赤神イリアによって招かれていたという、さらなる非現実なシチュエーションと登場人物達の名前。

 孤島に赤神イリアとそのメイド達、五人の天才とその付き添い二名(うち一人は「ぼく」)の十二人が集まった。となれば連続殺人の始まりが予感される。新本格に相応しい舞台でそれはいいのだが、天才が集まるとか、その天才達の背景などがマンガチックで近未来的で、物語が物語にしても嘘っぽい嘘に固められすぎていているのが期待しない方がいいんじゃないかという予感を持たせたのだ。

 そして第一の殺人が起こると、そこで提示されるのは謎にもならない謎で、嫌な予感が的中という感じがした。戯れ言を言っているのは「ぼく」だけじゃない、この物語自体が戯れ言じゃないかと思ったわけだが、それが最初の罠だったというのが読後の感想になる。結論から言ってしまうと面白かった。まんまと作者の術中にはまったという感じだ。最初のトリックも次のトリックも簡単に判ってしまう謎にもならないトリックなのだが、そんな単純な謎の先には裏に裏があって、いい意味で最後まで期待を裏切ってくれる。もうひとつ面白いのは、第一作で登場人物の役割がはっきりしないのをいいことに、最初は戯言遣いの「ぼく」こといーちゃんがワトソン役で天才技術屋玖渚友が名探偵かと思わせて、途中から名探偵が最後に出てくるような話を匂わせて(実際登場人物一覧には「人類最強の請負人 哀川潤」の名前が挙げられている)、こちらも予想を裏切る役割分担になっている。

 単純なトリックも罠、「ぼく」が戯れ言をいってるのも罠、うまいこと作者の張り巡らした蜘蛛の巣に絡まったようで楽しく読めた。

[ 『クビキリサイクル』 西尾維新 講談社ノベルス(bk1/amazon) 2003/1/6 ]

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2003/01/07

コートのポケットにはいる本

 『黒と茶の幻想』が気になる半面、分厚い単行本を持ち歩くのが面倒で代わりに『堪忍箱』宮部みゆき 新潮文庫)を持って出かける。面倒だと感じるのは、最近荷物を何も持たずに出かけるからだ。文庫ならコートのポケットに入る。ノベルスまでが限界のサイズ。ただし、京極本とかは無理。

 『堪忍箱』は、だいぶ前に買ってそのまま読んでいなかった宮部みゆきの時代小説だ。とりあえず、8編中半分の4編を読み終えた。時代小説とはいいながら、「かどわかし」と「敵持ち」は時代ものミステリという趣き。

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2003/01/08

読書は進まなくても本は増えていく

 昨日から読み始めた『堪忍箱』宮部みゆき 新潮文庫bk1/amazon)だが、暇がないとはいえ薄いのでさすがに読み終える。『劫尽童女』恩田陸 光文社)を購入。読書は進まなくても本は増えていく。

 夜、Quinka, with a yawnのライヴを聴きに行きたかったけど、行けなかった。しくしくー。

 サイトリニューアルの公開準備は環境的には順調に進んでいる。だが今週になってから全然作業ができないので、肝心のコンテンツが間に合わない。見切り発車するか否か。

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『堪忍箱』

『堪忍箱』  宮部みゆきの時代小説の短編集。小品ながら印象深い作品ばかり8編収められている。時代小説というのは、人情話にもなれば、狭義のミステリも広義のミステリにも書けるし、時には怪異譚のような形でSF的な話も書ける。この中に収められた作品も、それぞれそういういろんな要素を持った作品になっている。特に数編ミステリ色の強いものがあったので、この作品集をミステリ短編集としてとらえてみる。ということで、若干ネタバレ気味の書き方なので未読の方はご注意。

 「堪忍箱」。火事で家族を失い、代々近江屋の主人に伝わる「堪忍箱」を受け継いだお駒。「堪忍箱」を明けたら災いが降りかかるといわれるのに、命と引き替えにしてまで近江屋の主人が守ろうとした「堪忍箱」とは一体何なのか。その一方で、探偵役はいなくて、火付けの犯人とその動機が暴かれるホワイダニットの物語にもなっている。
 「かどわかし」。かどわかしてくれと子供に頼まれて驚く箕吉。訳を知り子供を諭す箕吉だが、その後その子がかどわかされる。犯人の疑いをかけられた主人公が事件の謎を解く、主人公巻き込まれ型の話。
 「敵持ち」。横恋慕で命を狙われた男が、一見ぱっとしない浪人を用心棒に頼んだ。その晩、突然巻き込まれた殺人事件。頼りなげに見えた浪人は名推理で男を救う。そして浪人の正体は…。
 「十六夜髑髏」。十六夜の夜に起こるという何かが徐々に明らかになっていくホラータッチの話。秘密が明らかになったとき、被害者と犯人が逆転する。犯人探しではなく、被害者探しのミステリ。
 「お墓の下まで」。それぞれの登場人物が、真実については口を閉ざしていて、独白で真実を語られる。独白で描いた宮部版「藪の中」のような趣き。ただし、独白で真実は語られるので、読者には一つ真実が明らかになる。
 「謀りごと」。いわば長屋版「オリエント急行の殺人」。長屋で起こった一つの殺人事件が、被害者と長屋に居合わせた一同の素顔を明らかにしていく。そして犯人は。ある意味、真相も「オリエント急行の殺人」に似ているのかも。
 「てんびんばかり」。玉の輿でお嫁にいった姉妹ほど親しい幼なじみが里帰りしてきた本当の理由は。
 「砂村新田」。母親のことを知っていたやくざものらしき謎の男の正体は。

 ちょっとこじつけっぽくなったかな。特に「てんびんばかり」と「砂村新田」はこじつけもうまくいかなかった。まあ、所詮戯れ言なので。

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2003/01/09

P・K・ディック

 短編集『マイノリティ・リポート』P・K・ディック ハヤカワ文庫SF)から表題作「マイノリティ・リポート」を読む。しばらく前に買ってまだ読んでいなかった。さてこれで映画を観に行こうか。かなり評判が悪いが、これをアクション映画にするのは間違っている気がする。スピルバーグは一体どんな映画にしたんだろうか。非常に気になる。

 B.G.M.は昨日から『LOVE PSYCHEDELICO ORCHESTRA』

 『マイノリティ・リポート』からもう一編「ジェイムズ・P・クロウ」を読む。やっぱり面白いよ、ディック。

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2003/01/10

「水蜘蛛計画」とbk1オススメ書評

 昨日に引き続き、『マイノリティ・リポート』P・K・ディック ハヤカワ文庫SF)を読む。今日は「世界をわが手に」と「水蜘蛛計画」を読む。まだ残り3編。

 非常に面白かったのは「水蜘蛛計画」で、これは一種のタイムマシンもの。未来人が1954年にやってくるのだが、ポール・アンダースンが主役、ブラッドベリやヴァン・ヴォクト、ロバート・ブロックなどもカメオ出演するという、SFファンには堪えられない一作。読んでいて思わずニヤニヤしてしまった。SF作家達がたくさん出てくること自体は楽屋オチで、SF好きにしか判らない笑いだ。

 家に帰ってメールを開くと、bk1の今週のオススメ書評に『クビキリサイクル』が採用されたという連絡が届いていた。読んでない人は読んでくれると嬉しい、と紹介しつつも、内容的にはほとんど「うたかたの日々」に書いたのと同じなのでここの読者の方は読む必要はない。

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2003/01/11

リニューアル作業

 サイトのリニューアルは今週末の予定だったがまだ過去コンテンツの移行が間に合わない。しかし予定通りリニューアルオープンするつもり。過去コンテンツの移行など公開してからちまちまとやっていけばいいのだ。今までもガラッと変えるなんていうことはしていない。そういうのにも憧れてはいるのだが、部分的にでも変えていく方が意味があるように思うからで、今度のリニューアルだって、完成というのはなくて少しずつ変わっていくだろう。

 ただ今回、リニューアルのタイミングをある程度決めていたのは、新たなサーバを借りて、ドメインを取ったからである。ちょうど正月前に手続きをしたので、ドメイン名の設定が年明けまでできなかったのである。そして、年明け早々手続きをして、ようやっとドメイン名でアクセスできるようになったのが木曜日あたりだった。だから公開したくても公開できなくて、週末くらいに公開と何度か発言してたわけ。

 それで今日の昼間は最後の詰めの作業をする。過去コンテンツの移行も今日中にできないこともなかったのだが、夕方から出かけてしまい無理だった。新宿で『マイノリティ・リポート』(監督スティーブン・スピルバーグ)を観る。評判悪かったけど、これ面白いじゃないか。まあ、一般受けしないのは判るけど、途中結構笑ったよ。ディックの原作が収められた短編集『マイノリティ・リポート』(ハヤカワ文庫SF)も帰りの電車で読み終える。

 ということで、このあとリニューアル作業をする。

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『マイノリティ・リポート』

『マイノリティ・リポート』  映画化された『マイノリティ・リポート』を含む短編集。ディックの短編というとどうも悪夢的な話が多い印象があるのだが、この短編集は結構希望的結末が多いような気がする。それと比較的読みやすいものが多いような気がするが、巻末の解説にも映画化の話が書かれているので、映画化決定に合わせて作った短編集なのかもしれない。それで比較的ディックに慣れていない人向けに作品を選んでいるのかもしれない。

 どれもこれも結構面白くて、またディックを読み返したくなった。気に入ったのは「マイノリティ・リポート」、「水蜘蛛計画」、「追憶売ります」なのだが、自己分析してみると話が二重構造、三重構造になっているところが好きみたいだ。何が気に入ったか選んでいて、「ジェイムズ・P・クロウ」もわりと好きだったが、はずしたのはシンプルな話だからなのじゃないか。お気に入りの3作についてだけもう少し書いてみる。

 「マイノリティ・リポート」は、プレコグというディックでおなじみの未来予知能力者が出てくる話で、一言でいってしまえば未来予知された世界での殺人(あるいはその回避)は可能かという、一種のタイムパラドックス作品である。タイムマシンは出てこないけれど、タイムマシンにも単に未来をみるだけのタイムマシンもあるわけで、別にタイムパラドックスものを書くにはタイムマシンが必ずしも必要なわけではない。と頭では判っていても、そういう発想をしないのでディックは新鮮なのかもしれない。『流れよわが涙、と警官は言った』なども読んだときにこんなのありなのかと愕然とした憶えがある。「マイノリティ・リポート」で面白いのは、タイムマシンを使わないタイムパラドックスなわけで、タイムマシンで過去に戻って未来を変えてしまうというのはありきたりだが、そうではないところがポイントだ。そこでプレコグの予想する未来報告にはマイノリティ・リポートが存在するというという話になるわけで、ある意味じゃアイディア勝負の話なのだが、マイノリティ・リポートが何であるかは大体予想がついてしまう。それでもさすがディック、面白く読ませてしまう。

 「水蜘蛛計画」にもプレコグが登場する。物語の舞台となる未来の時代で、未来予知をできるプレコグを過去から連れてきて問題を解決しようとするのだ。プレコグ達が世界大会をしているというその場所へ彼らは向かうのだが、これが非常に面白いのは、そのプレコグの世界大会とは1954年の世界SF大会であるという点だ。実名の作家達が出てくるのだが単に名前が出てくるだけではなくて、ポール・アンダーソン(!)は未来へ連れていかれて大活躍である。SFを読んでなくても楽しめるが、SF好きには堪らない。単なる楽屋オチには終わらないセンスのいい笑いを盛り込んだ作品だ。収録作品中ではこれが一番好きだ。読みながら思わずニヤニヤ笑ってしまった。

 「追憶売ります」は映画『トータルリコール』の原作になった短編であるが、これを読んでいて一つ思い出したのが、寺沢武一の漫画『コブラ』の始まり方だ。『コブラ』の始まりはきっとこのパクリだ。「追憶売ります」の場合、火星に行った記憶を植え付けて貰おうとして元の記憶を思い出してしまうのだが、そこで一ひねりあるのがディックらしいが、これもアイディア勝負の作品という感じはする。

 この文章を書いていて気づいたのだが、この短編集はタイムマシンものの率が非常に高くい。「マイノリティ・リポート」が広義のタイムマシンものだと書いたが、「ジェイムズ・P・クロウ」も同じ。「水蜘蛛計画」と「安定社会」はタイムマシンがでてくる。7編中4編がタイムマシンものではないか。

[ 『マイノリティ・リポート』  フィリップ・K・ディック ハヤカワ文庫SF(bk1/amazon) 2003/1/11 ]

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『マイノリティ・リポート』

『マイノリティ・リポート』  やたら評判が悪いので、つまらないのかと思ったら意外や意外面白かった。『マイノリティ・リポート』のような一般受けを狙ったエンターテインメント映画では評判が悪いならそのまま素直に受け取っていいと思っていたので、あまり期待しないで観に行ったのもよかった。あと、原作のタイムパラドックスは小説で読むとそんなに複雑ではないのだが、映画には複雑すぎるので違う処理をしているだろうと想像していたのもある。

 映画は原作のタイムパラドックスとかSF的な物語ではなくて、その設定だけを借りたミステリという感じだった。SFミステリ、というかSFサスペンスといった方がいいのか。話は、予知能力者プレコグが見た未来を元に犯罪者を犯罪を犯す前に捕まえる犯罪予防局ができた未来が舞台。その犯罪予防局のチーフであるアンダートン(トム・クルーズ)は、自分が知りもしない人物を殺すという予知をされて逃げ出す。折しも犯罪予防局と対立する司法省の査察が入っており、アンダートンはこれは自分、そして犯罪予防局を潰す罠だと確信するのだった。以降、アンダートンの逃亡と、その罠の証拠を掴もうとして、だんだんに真実が判ってくるというストーリー。

 何が面白いといって死をかけた逃亡なのにコメディのはいったような、悲劇の主人公は本人は悲劇でも端から見ると滑稽だったりするというスタンスで、等身大の人間の逃亡物語になっているところか。その割には、「ミッション・インポッシブル」並に活躍してしまうシーンとかでてきたりするので、統一がとれていない気もするが。その点、トム・クルーズという配役が失敗しているのかもしれない。「マトリックス」で、マトリックスに入る前までのキアヌ・リーブスが、ハッカーとしては一流にしてもひたすら無様に逃げ回るあたりとか思い出す。トム・クルーズの場合、その無様さが足りないのか、例えば(観た人にだけわかる言い方をすると)目玉が転がってしまうシーンとか馬鹿馬鹿しすぎる。あれは演出もやりすぎかもしれないが。

 たとえば、犯罪予防局の仲間達に捕まりそうになり、戦って逃げるあたりなどは、主人公の特権で超人的な活躍をして相手をスマートにやっつけてしまえば、たぶん一般受けはするのだが、この映画では結構無様に戦う。やられそうになってはらはらさせるという演出ではなくて、普通の人間が必死になって戦って何とか逃げようとするという感じなのだ。その中でのコメディといえば、なんといっても嘔吐棒(!)、そして食事中の家庭の描写とか(観ている人しかわからないね)。これってスピルバーグらしいよね。馬鹿馬鹿しいけど面白い。評判が悪いというのは、この辺の面白さがなじめなくて、トム・クルーズが出てきて、ひたすらクールなハードアクションの映画を期待していた人なんじゃないかと思う。スピルバーグって基本的にバカ映画だと思っているのだけど、みんな違うものを期待しているんじゃないか。

 そんなわけなので、サスペンス度はそれほど高くない。それとミステリ的な謎解きについてはなかなかうまいと思うのだが、プレコグが予知しているために殺人は不可能というこの物語の背景を理解していないとそのうまさがピンとこないので種明かしされた時点でただ単に「なるほどね」と思ってしまうというのが残念。たとえるならば、密室のトリックを説明したあとに、「あ、密室ってそういうことか」と言われてしまうようなタイミングの悪さだ。やっぱり密室の謎を提示して置いてこその最後の謎解きが意味を持つわけで、そういう意味ではあと一歩である。

 すごいと思ったのは、プレコグの予知を元に実際に行われる犯罪を推理していく場面とか、小説では単純に描かれていたが、その犯罪捜査のシーンなどが面白い。確かに予知で見た映像だけでどこまで犯罪を特定できるのかという問題があって、その現場を特定していくあたりはスリリングだ。これ最初のイントロ部分なのだが。実際のところ、犯罪現場だけでなくて、事件の起きる時間、犯人、被害者全部が同じように調べる必要があるのだが、そこが映画の嘘で時間と犯人と被害者は正確に出てしまう。この辺までリアルに描いたら最高なのだが、そうしたらこの映画の前提である主人公が犯行を犯すと判って逃げ出すという話にならないので仕方ないか。それと相変わらずヤヌス・カミンスキーの映像が綺麗だった。そういう意味じゃ、コメディタッチと合わないのは、トム・クルーズだけでなくて映像美もアンマッチだったのかもしれない。

 ちょっとどこかで観たことのあるようなシーンが多いのはなんだかなぁと最初は思っていたのだが、これはどう考えてもパロディとしか思えない。今誉めたばかりの犯罪捜査シーンのバーチャルグローブが「JM」を思い出すのはいくら時代の流れとはいえあれだけ派手にやるのはわざととしか思えない。犯罪予防局がケーブルを伝って飛び降りてくるのは『未来世紀ブラジル』だし、プレコグのアガサが人にぶつかる度に予知をするのは『アンブレイカブル』みたいだし、自動車工場のアクションは『スターウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』そのまんまだし、アガサが危機を知らせて叫ぶのは『ボディ・スナッチャー』だし。ちょっと思い返すだけで、観たことのあるシーンがたくさんありすぎる。もしかしてトム・クルーズのあんまり意味があるとも思えない変装は『ミッション・インポッシブル』のパロディか。

 話全体としては、基本的にスピルバーグは人間を信じていて、未来に対して希望を持っているというか、ハリウッド的な希望にあふれた結末という感じだ。アンダートンが立体映像を見ながら過ぎ去った過去をなぞるように死んだ子供に話しかけるシーンがあるが、それが最後のプレコグの予知と重なるように台詞を繰り返していくシーンがあって、この辺の演出なんかも好きだ。ディックの原作の結末もそんなに悲観的だとは思わなかったけれど、それと較べてあまりにこの映画の結末は希望に溢れているというか、人間を信じるという点では超越している。超越しているというのは、結末というより後日談みたいなレベルで語られるだけの犯罪予防局のその後のことだが。全然社会派的テーマなどから離れているように思えて、この最後はそれだけでいろいろ考えてしまったくらいだ。

 なんていうか、単純なアクション映画だと思って観たのに、これだけ盛りだくさんにいろいろあるとはちょっと予想外だった。こうやって考え出すとまだまだきりがない。

[ 『マイノリティ・リポート』 監督スティーブン・スピルバーグ 新宿プラザ 2003/1/11 ]

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2003/01/12

リニューアルオープン

 昨日の日記のアップロードと同時にリニューアルオープンした。今日の午前0時を少し過ぎた頃だろうか。過去のコンテンツのアップロードは間に合わなかったのだが、特に「過ぎ去りしうたかたの日々」ではリンク切れしているので、昨夜と今日でとりいそぎ一年分のデータをアップする。作業的には大した量ではないのだが。

 そのあと、はてなアンテナで作ってるROJIX Antennaのデータを加工してサイト内のページに出してみる。少し前から試してたら、ちょうど
Beltorchiccaさん話題にしてたので参考にする。最近ここの話題は、Blogネタとか興味のあるものが多いし、リンクをばしばし張ってるので参考になる。
 午後、DVDでM・ナイト・シャマラン監督の『アンブレイカブル』を観る。『サイン』も気に入ったので、これも絶対面白いという確信を持ってみる。評判悪いけどね。それで観てみたら、やっぱり面白い! しかし世間で全然受けないのも判った。昨日観た『マイノリティ・リポート』もそうだったけど、みんなが求めているものは違うんだろうな。

 昨日書かなかった『マイノリティ・リポート』(映画と原作)の感想を書いたのだが、すごく長くなった。昨日のところに追加。

 などと書いていたらいつの間にか4時を過ぎていた。今晩はスズキトモユさんのところでチャットを開催していたのだが、見に行くとまだ続いていたので最後の10分ほど入ってみる。最初、開始の24時を少し遅れた頃に行ってみたのだが、話題はちょうどアニメにまとまりつつあるようで、ちょっと内容的に判らなかった。それで入るのを諦めてずっと感想を書いたりなにやらしていたのだった。しかし、インターネットだと、こういうチャットにはいっていいのかどうか判断が微妙に難しかったりする。スズキトモユさんからも一応アンテナに補足いただいているとはいえ、こちらが一方的に知っているだけのような気がする。それと参加者の方をほとんど知らないのも理由の一つかもしれない。とかいいつつ結果的には無謀にも入ってるんだけど。

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『アンブレイカブル』

『アンブレイカブル』  『シックス・センス』のシャマラン監督の二作目で、劇場で見逃していた作品だ。

 映画の冒頭、アメリカでのコミックブックの発行数などが字幕で表示される。そして、イライジャという赤ん坊が生まれたときから骨折しているというエピソードから始まる。これらの意味がなんなのか、この話にどう繋がるのかわからないまま、主人公デヴィッド(ブルース・ウィリス)が乗ったフィラデルフィア行きの列車が脱線事故を起こす。この事故でデヴィットを除くすべての乗客が死亡する。奇跡的に生き延びたデヴィッドの元に大人になったイライジャが現れる。そしてデヴィッドはコミックヒーローと同じように怪我をしない特別の存在「アンブレイカブル」なのだと告げる。デヴィッドはイライジャを詐欺師だと思うが、その一方でイライジャの言葉が気になり始める。そして徐々に真実が明らかになっていく。

 平凡な日常の中であまり大きな事件も起こらずに淡々と描かれていく。何か起こりそうな緊迫感だけが続くといういつものパターンで、こういうのが退屈な人には全然勧められない。『シックス・センス』の結末が驚いたから面白かったというのではなく、全編の緊迫感が好きだった人にはお勧め。ちなみに僕は『シックス・センス』はものすごく怖くて面白かったのだが、結末のオチだけが気に入らない。謎がだんだんに明らかになっていく映画なので、あとは観てみるのが一番だ。

 ここからは観ている人もしくは観るつもりのない人に向けて書くが、『アンブレイカブル』はコミック・ヒーローものだ。その誕生編。しかし続編は作られることはないだろう。『スパイダーマン』でいえば、主人公が特殊な蜘蛛に噛まれて特別なを力を手に入れ、父親の死でスパイダーマンになることを決心するまでの話に近い。しかし、コミックのヒーロー誕生のような単純な物語にせず、その誕生の過程をじっくりと描いていくというコミックヒーロー物語では全く不要な部分をじっくり描くという映画なのである。

 ここでも探偵の日常について読みたいという話を何度か書いているが、シャマラン監督のやっているのはそれに近いかもしれない。全く特殊なヒーロー誕生物語だが、僕には面白くて堪らない。

[ 『アンブレイカブル』 監督M・ナイト・シャマラン DVD(amazon) 2003/1/12 ]

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2003/01/13

メカゴジラとハリー・ポッター

 昨日の夜、というか明け方まで眠くならず、7時くらいまで起きていた。眠れないなら無理に寝ることもないと読書などしてみるが、やっぱり7時にもなると眠くなり、ちょっと寝るつもりが気がついたら12時になっていた。

 午後から有楽町に出かけ、釈由美子の出ている『ゴジラ×メカゴジラ』を観る。同時上映の『劇場版とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ 幻のプリンセス』を観るかどうか悩んだのだが、結局時間の都合でやめることにする。特に観たいとは思わなかったのだが、こんな時にでも観ないと観る機会はないし、意外にこういうのが面白かったりするで侮れない。とはいえ、ものすごく気に入ってしまって「やっぱりハムハムハムージャだよ」とか叫びまくってる自分を想像すると気持ち悪いので、観なくてよかったのかもしれない。その後銀座をぶらついたりして、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を観る。

 最近停滞気味の読書であるが、昨年末から持ち越ししている『黒と茶の幻想』恩田陸 講談社)の続きを読む。4部構成なのだが、その4部にようやく入る。

 感想は例によって持ち越し。昨日観た『アンブレイカブル』は昨日の日付のところに追加したので精一杯。こうやってどんどん溜めていくのだろうな。結局、去年観た『AIKI』『CQ』の感想はまだ書いていない。たいして量を書く訳じゃないのだけど時間が足りない。『CQ』は結構気に入っていて、もう一回観に行ってもいいくらいなんで、僕と趣味の合いそうな人は観にいくべし。

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『ゴジラ×メカゴジラ』

『ゴジラ×メカゴジラ』  実は「ゴジラ」シリーズというのはあまり観たことがない。「ガメラ」は大好きで、新作「ガメラ」が製作されたときも喜んで観に行ったのだが、「ゴジラ」の方は興味を持ちつつも結果的に観ていない。思い入れ度が「ガメラ」ほど高くないのだ。初期の作品は何作か観ているはずだが、子供の頃でしかもテレビで見た程度なので、あまり憶えていない。そんなわけで、「ゴジラ」映画を観るのはものすごく久しぶりなのだが、わざわざ観に行ったのは言うまでもなく釈由美子目当てである。いい歳して何なんだという感じだが、『修羅雪姫』以来釈由美子ファンになってしまって、今回も対ゴジラ戦の釈由美子のコスチュームも含めて、観たいなぁと思っていたのだ。

 先に書いたように「ゴジラ」シリーズを全然観ていないので、「ゴジラ」シリーズの文法というか基本を知らない。だから、観ていていちいち新鮮だった。「ゴジラ」シリーズはずっと続編として作られているのだと思っていたのだが、1964年に最初のゴジラが現れたが芹沢博士の開発した特殊兵器でなんとか倒したが、1999年二匹目のゴジラが現れたというのが今回の話なのである。最初にゴジラが現れてから、日本の生態系は狂い、その後もモスラやサンダのような巨大生物が日本を襲うようになり、自衛隊には対特殊生物自衛隊略して特生自衛隊が生まれ、メーサー砲などの武器で巨大生物に対処している。ただ、最初のゴジラを倒した兵器はその威力があまりに大きいため芹沢博士自身が葬り去りいまやゴジラを倒す武器は日本にはなかった。

 そこでメカゴジラなのだが、これが『新世紀エヴァンゲリオン』の影響をもろに受けているというか、単なるパクリと言った方が正しいのか、おかしいやら腹が立つやらである。冒頭で宅麻伸扮する科学者がカブトガニみたいな生き物を学生達に説明しているのが、生物にロボットの殻をつけて生かしているような説明(正確な説明忘れた)をしたときに、なんか嫌な予感がしたのだが。

 どういうことかというと、再来したゴジラが去ったあと、初代ゴジラの骨が海底で見つかるのである。対ゴジラに対する武器として、メカゴジラを作ることが決まるのだが、このゴジラの骨を骨格にメカゴジラを作るというのだ。ゴジラの骨からゴジラの細胞をクローン化し、ゴジラのDNAを使ったDNAコンピュータでメカゴジラをコントロールする。メカゴジラはクローンゴジラをロボットの殻で包んで動かすという生体ロボットという設定なのだ。そして、ゴジラのエネルギーは2時間しか持たなくて、エネルギーが足りなくなったらマイクロウェーブでエネルギーを注入するという。メカゴジラからケーブルが出ていないだけましだが、メカゴジラのエネルギーが切れたときに電力会社に一般家庭の電気もメカゴジラに回して停電するというエピソードを臆面もなくやっちゃう。しかも、関東一帯の明かりが消えていくシーンまであるのはどうしたものか。

 悪口ばかりじゃなくて、ちょっといいところは、メカゴジラの操縦はメカゴジラにものすごいGがかかるので専用の戦闘機から遠隔操作をするという設定。でも、遠隔操作ができなくなった時点で釈由美子がメカゴジラに直に乗り込んで戦うので何にもならない。まあ、釈由美子扮する家城茜が頑張ってるのでメカゴジラが倒れても死なないのは笑って許すしかない。釈由美子の頑張りといえば、自衛隊特訓シーンがあったりとか、「GIジェーン」の予告みたいでいい。「ゴジラ」シリーズって長年作られているせいか、ある種の蓄積があるようで一瞬しかでてこない自衛隊員永島敏行とか一々細かいところに無駄に凝っていて嬉しい。その割には、会話とかに自衛隊らしさが足りないのが残念。ラストクレジットで陸・海・空の自衛隊が協力しているというのにね。

 とりあえず、突っ込みどころ満載で楽しく観たとだけ言っておこう。

[ 『ゴジラ×メカゴジラ』 監督手塚昌明 日劇PLEX 2003/1/13 ]

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『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』  前作は、良くも悪くも原作に忠実という印象だったが、今度はちょっと端折りすぎという気がする。一応、一通りのポイントは押さえているのだが、やっぱり本一冊を映画一本に収めるのは量的に無理だから仕方ない。しかも、161分もあって決して短くないのに。

 一作目は、小説の中にある想像するしかないものをそれなりのレベルで実際に見せてくれたという点での驚きがあった。クィディッチしかり、ホグワーツ中の様子しかり、ハリーやハーマイオニーもよかったかもしれない。その点二作目は不利で、クィディッチの箒に乗っての空中戦も前回より派手にやっているがもうそれほど目新しくないし、他も前作の繰り返しという印象になってしまう。ちょっとよかったのは、トイレの嘆きのマートルが思い浮かべていたのとは違ったけれど、なるほど納得できるもので好印象だったくらいか。

 ただ印象だけでなく、実際に物語のあらすじを追うのに忙しくて、みんなに疑われるハリーの孤独感とか、一番メインにきていいはずのミステリ的謎解きにも、あるいは単なる学園ドラマにも、焦点が絞れていなったと思う。そういう点では一作目はものすごくバランスがとれていたのかもしれない。原作では、1作目より2作目、2作目より3作目が面白くなっていたので、その点が残念だ。

[ 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 監督クリス・コロンバス 丸の内ピカデリー1 2003/1/13 ]

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2003/01/14

朦朧とした一日

 休み明けで朦朧とした一日。でも読書はなんとか『黒と茶の幻想』恩田陸 講談社)を読み終える。感想はまた明日書く。今日は昨日書きそびれた『ゴジラ×メカゴジラ』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の感想を書いて挫折。

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2003/01/15

『坂口尚短編集』の企画

 『黄泉がえり』梶尾真治 新潮社 bk1/amazon)を読み始める。草なぎ剛主演で映画化された『黄泉がえり』の原作である。実はこの小説、単行本が出たときに本屋で見かけて、カジシンの新作だっと衝動買いしたのに、読まないうちに文庫化されてしまった。(というわけで、単行本で読んでいるが、bk1/amazonのリンクは文庫にしておいた。)今度は映画化されるので、せめて映画を観る前に読もうと思って読み始めたのである。とりあえず5分の1程度まで読んだところだが、まだようやっと「事件」が明らかになったところ。面白いので、明日以降続きを読むのが楽しみである。

 家に帰ってきたら、チクマ秀版社からDMが届いていた。内容は『坂口尚短編集』のことで、全8巻の予定で出版していた『坂口尚短編集』だが、第2巻以降不審で、第4巻では部数を減らして出版したが在庫率が他巻と変わらない状況で刊行の続行が困難だというのだ。そこで、第5巻を最終巻として注文があつまれば刊行する、もし注文数に達しなければ企画自体を中止するというのであった。『坂口尚短編集』の値段は1600円でちょっと高めだし、一般には知名度が低いから厳しいとは思うけど、すごく残念な話だ。せめて5巻を刊行して欲しいと思う。

 5巻刊行の条件は「全5巻+特別冊子の限定ボックス 350セット (1セット9200円 税別、送料別)」か「第5巻+特別冊子 1500セット (1セット2600円 税別、送料別)」のどちらかの注文数が達したときとのこと。やっぱりちょっと高いなぁと思うけど、単行本初収録5編101ページを含むと言うし、注文しようと思う。5巻が出たとしても元々の予定からすると3巻分の短編がこのまま埋もれてしまうのだと思うと、せめて第5巻が刊行されたらなぁと思う。しかし、「ホームページでも受け付けております」と書いてあるのに、ホームページにその情報がないというのはチクマ秀版社さんだめだよー。申し込み受付期限は2月末締め切りと書いてあるので、このままじゃこの企画自体が知られないまま締め切りになっちゃうんじゃないの。というわけで、坂口尚ファンは口コミで知らしめるべし。

 坂口尚氏の小部屋坂口尚BBSでも話題になってますね。

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2003/01/16

坂口尚短編集の話とか

 昨日書いた『坂口尚短編集』についてであるが、早速「坂口尚氏の小部屋」の方に『坂口尚短編集』についてのお願いが載った。これはうちにも届いたDMの打ち込みである。「坂口尚氏の小部屋」の坂口尚BBSからROJIXへのリンクがあった。そこを読むと、僕がこの件を紹介すると共に応援メールを送ったかのように読めるのだが、応援メールを送ったのは別の人たちである。気持ち的には応援メールを送りたいくらいなので別にいいけれど。

 あと、『黄泉がえり』梶尾真治 新潮社 bk1/amazon)を読む。3分の2くらい読んだ。このペースで行くとあと3日で読み終えられるのだが。

 夜、茗荷谷の串揚げ屋に行って飲む。そうしたら、他の客と話している店長の話を聞いていると、『AIKI』のモデルになった先生が飲みに来るようである。壁にも『AIKI』のポスターが貼ってあったりして。

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記事一覧

正月のサイトリニューアル
サイトリニューアル準備
サイトリニューアルと私的ガールポップ特集
『プッシーキャッツ』
明智小五郎対怪人二十面相
Kill Billの噂
『SWEET SIXTEEN』
睡魔
『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』
コートのポケットにはいる本
読書は進まなくても本は増えていく
『堪忍箱』
P・K・ディック
「水蜘蛛計画」とbk1オススメ書評
リニューアル作業
『マイノリティ・リポート』
『マイノリティ・リポート』
リニューアルオープン
『アンブレイカブル』
メカゴジラとハリー・ポッター
『ゴジラ×メカゴジラ』
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
朦朧とした一日
『坂口尚短編集』の企画
坂口尚短編集の話とか


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