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2002年4月前半
エイプリルフール
イノミスさんの「あちこちHPが閉鎖されてる」に笑う。そういえば、自分にも経験がある。そのときは、一番よく見に来てくれていた人が本気にしてしばらく見に来てくれなくなったのだった。とほほ。
今日見たインターネットの嘘では、Yahoo!の「宇宙バナー広告」の記事が面白かった。記事のみならず、プレスリリースやニュースまで連動しているところが凝ってるよね。このURLがいつまで有効なのかわからないけど、リンクしておく。いつも見てるサイトで紹介しているところは見あたらなかったのだけど、Yahoo!は嫌われてるのか。
で、冗談とか嘘ではなくて、このところちょっとサイトを閉鎖したい気がしている。全然積極的な閉鎖願望じゃなくて、割と周期的に思う感覚である。他の人もそうなのか判らないけれど、毎日書いていると、書くことがなくなったり、面倒くさいと思うことや、これって面白いのだろうかとか疑問に思ったりすることが周期的に起こる。そういうときに気分を変えて、何かを変えてみたりする。もしかして、サイトを改装するのが好きな人もそういう意識するかしないかに関わらずそういう理由があるのかもしれない。
長い一日
朝6時起床。8時半から人に会うことになっての早起き。夜は夜で宴会があって11時過ぎまで、ビール、日本酒、ワイン、紹興酒とイヤっていうほど飲んで、イヤっていう感じ。いやぁ、今日は長い一日だった。
睡眠不足
『トランプ殺人事件』(竹本健治 角川文庫)読了。ゲーム三部作の最終章。面白かったけれど、途中のコントラクト・ブリッジの説明の長さには辟易する。コントラクト・ブリッジは知らなくて、でもその説明だけで理解しようとすると結構辛い。小説を読む速度では判らないので、しかしそこだけじっくりと考えながら読むというのはできなくて理解できないまま読み飛ばしてしまう。まあ、ゲームが判らなくてもミステリとしては読めるのだが、知っているに越したことはないのでちょっと残念な気がする。
夜はJIROKICHIでウズマキマズウのライヴがあったのだが、最近睡眠不足が重なり体調不良で諦める。家に帰って畳でごろ寝して快復するというのはなんだか情けない。けれど、それが事実。
激論
『殺人ライヴへようこそ』(竹本健治 徳間文庫)を読み始める。武藤類子が主人公の作品で、後に類子は智久と出会うことになり、智久&類子シリーズが何作か書かれているらしい。ゲーム三部作よりも軽いノリで読みやすい。
最近ホットスポットの実験などが始まっているが、HI-FIBEのモニターに申し込んでみる。只だし、あちこちのモスバーガーで体験できるらしい。それにWi-Fi規格の無線LANカードであればよくて、家で使っているLANカードでそのままできる。モニター申し込みをしてみたら、即時にID、パスワード等を知らせるメールが届きすぐにでもできるようだ。明日、出かけるときにLANカードを持って行こう。
夜、天ぷら屋で宴会。なんていうか、青春の主張、みたいな盛り上がり。っていうか、青年の主張みたいにさわやかではなくて、結構批判・激論とかもあったんであるが。久保田、うまかった。
ホットスポット体験
HI-FIBEのホットスポットを体験してくる。今日はいつも家で使っているLANカードを持って出かけて、夜用事が済んでから新宿西口にあるモスバーガーに行く。注文をして、席に着くとパソコンを立ち上げる。説明書に書いてあった設定は基本は、ESSIDと暗号化キーを設定しておくってことだけなので、それは店に来る前に済まして置いた。ほんの5分もかからない設定だけだ。パソコンが立ち上がると、LANカードのインジケーターはすぐにチカチカ光り出す。IEを立ち上げたら、HI-FIBEのログイン画面が自動的に出てくる。そこにユーザIDとパスワードをいれたら、「これで繋がっちゃうの?」というくらい簡単だが、実際繋がっていた。掲示板に書き込みしてみたり、Webサイトを少し見てみる。なんか便利だなぁ。それに不思議な感じだ。
HMVで『忘れられぬ人々』(篠崎誠監督)のDVDが出ているのを見つけて購入。そういえば、この間納富と会ったときにネットの予約ランキングに入ってるとか聞いたのだった。納富の日記を見ると、もう先月末に買ってるのね。そんなに前に出てるとは知らなかった。
篠崎監督の新作は、スカイパーフェクTV!で放送予定の『浅草キッド』(原作ビートたけし)らしい。だれかビデオに録ってくれ。
ゴッド・ファーザー
宇多田ヒカルの『Distance』を最近聴いているのだが、その中の「ドラマ」という曲の始まりは『ゴッド・ファーザー』のテーマっぽい。なんかネタ的に遅すぎるけど、先週初めて聴いたのでしかたない。
すっかり春らしい一日。
昨夜、眠くないので雑誌などを読んでいたら朝になってしまった。そのまま寝ずにいようと思ったが、だんだん雑誌の文字に焦点が合わなくなってきて寝てしまう。猫が脇の下に入ってきて、昼まで一緒にグッスリ眠る。
猫が起きたので目を覚まし朝食。なんだかぼんやりした感じでやる気が出ない。昨日は非常に調子がよかったのだが、夜更かしなどするからいけない。天気が好くてぽかぽかな春らしい日なのもよくない。
読みかけの『殺人ライヴへようこそ』(竹本健治 徳間文庫)を読む。面白かったし、主人公の類子がこのあと智久シリーズに登場するという話なので、類子単独の番外編としていいんじゃないかと思うが、あんまり竹本健治らしくない気がした。何が竹本健治らしいのかというほど読んでいるわけじゃないが。
でも、犯人とか謎の電話の主とか、中盤くらいで想像がついたが結末もその通りで、ひねりがない気がする。主人公が女子校生でロックバンドのメンバーとの交流を交えた青春ミステリという感じにまとまっているのも、竹本健治らしくない。まっすぐ一本の線が通っているようなミステリじゃなくて、もっと話が込み入って複数の線が重なり合ってそこに確かに一本の線があるのは判るのだがまだ他にもたくさんの線が絡み合っているみたいな話が竹本健治には相応しい。
『鳥姫伝』(バリー・ヒューガート ハヤカワ文庫FT)の続きを読む。この間話に入りにくいと思ったが、その後すぐに事件が起こり主人公の片割れ李老師も登場、俄然面白くなる。面白く読めそうだと思ったところで中断。しかし、これ翻訳が読みにくい。原文はどんなんだ。
映画
久しぶりに映画を観る。もしかして、ほとんど3ヶ月ぶりじゃないかと思う。2月から環境が変わって、朝が早くなり定常的に睡眠不足になり、ちょっと疲れ気味だったというのが大きい。
観たのは『オーシャンズ11』。ずっと観ていないから、チケットショップで時間の合うものを探すというおおざっぱな選び方で決めた。『ロード・オブ・ザ・リング』は原作を読んでからとか、すでに上映が始まっていたのを除くと自然と何本かに絞られてくるわけで。『オーシャンズ11』は、チームプレイの犯罪計画物というわけで、比較的好きなタイプの作品なのだが、この間映画の話をしていたところ、2人の人に「つまらなかった」と強調されて、そんなにつまらないのかなぁと思って気になっていた。
観てみたら凄く渋くて面白い映画だった。確かにカジノの金庫から大金を盗み出す11人の男たちっていうストーリーから、最近の派手なハリウッド映画と期待して観に行くと地味すぎるのかもしれない。でも、つまらないってことはないだろうに。
本編の前に予告が流れるが、非常に観たい映画が一本。それは、『少林サッカー』。サッカーの試合に少林寺の使い手たちが出て活躍するらしい。ボールが地面を削りながら飛んで行ったりする。もちろん、こんなバカな映画を撮るのは、周星馳である。あー、すげー観たい。
『オーシャンズ11』
オーシャン役のジョージ・クルーニーの釈放、ブラッド・ピットと会い計画を立て、必要な仲間たちを集めていく。これってドートマンダーシリーズのような始まり方ではないか。そうそう、ドートマンダーもの一作目『ホットロック』の映画もロバート・レッドフォード扮するドートマンダーが釈放されて出てきたところから始まっているが、ジョージ・クルーニーを迎えるのがブラッド・ピットというのがまた『ホット・ロック』を思い出す。
狙うは不可能に近いカジノの大金庫。集まった仲間たちは誰も優秀な男たちだが、いつも喧嘩している兄弟や老齢で健康に問題がありそうだったり、実行直前には突然の番狂わせがあったりして、緊張を誘う。最後の計画が計画がうまくいくのかわくわくしながら楽しんだ。最後のオチもいいではないか。単なる盗みだけでなく、アンディ・ガルシア扮するカジノのオーナーに対しての騙しはコン・ゲーム的な要素もある。観客自体も騙す感じで話が進むのも、やられたという感じで楽しめる。
それにしても凄く渋い映画だなぁと思ったら、ソダーバーグだったのか。ソダーバーグって『セックスと嘘とビデオテープ』しか観ていないので、なんかアート系という印象がいまだに強い。しかし、こういう映画を撮ってくれてるのか、非常に嬉しい。
(『オーシャンズ11』 2002年 監督スティーブン・ソダーバーグ 2002/4/8)
XTC/COAT OF MANY CUPBOARDS
XTCの4枚組BOXセットがHMVから届く。近くのWAVEで見あたらなかったので久々にHMV.co.jpを利用する。一時期毎日のように本やCDをネットで買っていたのに、最近利用してなかった。しかしやっぱり便利なのでまた癖になりそうで怖い。便利な分、ついつい買いすぎてしまいあとでクレジットカードの請求書に驚いたりする。写真に並べてあるのは、サイズの比較のために今読んでいる中国ファンタジー『鳥姫伝』を置いてみた。
BOXセットといいながら、実はハードカバーの本の体裁になっている。表紙を開くと表紙の裏側にCDが2枚セットされている。そして、サイケデリックな色遣いの写真満載のブックレットは80ページもある。裏表紙の内側に残り2枚のCDがあって、ディスク4枚で全60曲が収められている。シングルのデモ・ヴァージョン、ライヴヴァージョンなどの別テイクと未発表曲で構成されているらしくてかなりマニアックである。らしくて、とかいうのはまだ聴いてなかったりする。本の形をしているだけで、なんだか嬉しくなってしまうのはどういうわけなんだろうか。
4月のある映画館で99パーセントの女の子に出会うことについて
今日はいまさらながら『アメリ』を観に行く。新宿で観たのだが、MY CITYのチケット売り場ではすでに前売りは売り切れていた。伊勢丹先の映画館近くの小さなチケットショップを覗いてみるとまだ売ってた。映画館に入ったら、観客の99%が女性と思われた。驚く。
本屋に行くが未読本山積みなのでなるべく買わないようにしようと思って、漫画を3冊買うだけにする。『キカイダー02』4巻(石ノ森章太郎×MEIMU 角川書店)は相変わらずサイバーチックなキカイダーが面白い。4巻巻末でキカイダー01のプロトタイプが出てくるのだが、これがまるで映画『風の谷のナウシカ』の腐りながら火を噴く巨神兵(庵野秀明作画シーン)にそっくりなシチュエーションなのは、庵野監督デディケイティッドなのかなぁ。
あと、坂口尚の『坂口尚短編集 4巻 きずな』(チクマ秀版社)と『VERSION』上巻(講談社漫画文庫)を見つけたので購入。
『アメリ』
父親の誤解で学校に行かずに母親に教育を受けて育ったために、友達とつき合ったことがなく空想だけが友達だったアメリがひょんなことから巻き起こす事件と彼女自身の恋愛。と言ってしまうと、面白くもなんともないけれど、ジュネのエキセントリックな映像と奇妙な表現で映画になってしまうと見ているだけで楽しい。
アメリがみんなを幸福にしてあげようとしてとるお節介な行動や、彼女が恋してしまい近づこうとしつつ相手が近づくと逃げてしまう行動は見ていて微笑ましいのだが、それはあくまでファンタジーだからだ。ちょっとでも冷静に考えてしまうと、アメリって完璧にストーカーでしかない。
しかもただのストーカーではない。アメリのお節介でみんながほんとうに幸福になれたのか怪しいもので、アメリが結びつける喫茶店の二人は幸福とは言えないし、手紙を受け取った家主さんだって真実を知らない本人は幸福なのかもしれないがそれでいいのかという疑問があるし、野菜売りの店長に至ってはひどい目に遭ってばかり(無茶苦茶おかしかったけどね)。そうすると、比較的幸せなのは、彼女を助ける老人と野菜売りの青年くらいだが、アメリを助ける人物なんてもしかしてアメリの空想の産物だったりするかもしれない。もちろん本気でそう考えてるわけじゃないけど。
ストーキングでしかないのに完全無欠のハッピーっていえば、『恋する惑星』のフェイ・ウォンや『アタメ』のアントニオ・バンデラスを思い出す。『アメリ』もそういううむをいわさぬハッピーラブストーリーでとても好きだ。この際本当に幸せかどうかなんて関係ない。いやいやそうじゃない。映画の中では幸せ以外の何ものでもないんだ。ということで、とってもハッピー。
(『アメリ』 2001年 監督ジャン=ピエール・ジュネ 2002/4/10)
隠れ家
誘われて、阿佐ヶ谷の蕎麦屋に行く。普通の住宅街のようなところにぽつりとある隠れ家のような雰囲気のいい店。しかし、日本酒をがんがんお代わりして、4時間もの長居をしてしまう。いかんなぁ。
4月のある映画館で99パーセントの…
『羊のうた』(監督花堂純次)を観に行く。出るときに気づいたのだが、今度は観客の99パーセントが男だった…。加藤夏希か美波のファンしか見に来ていないのか。主演の男の子は小栗旬なのに、小栗旬目当ての女の子とかいなかったのか。知らなかったけど、美波は『バトル・ロワイアル』で川田章吾(山本太郎)の恋人役の女の子だったようだ。
『鳥姫伝』(バリー・ヒューガード ハヤカワ文庫FT)読了。読み始めはもたついたが、あとは面白かった。シリーズは3作あるらしいが、残り2作も読みたいと思うくらいに面白い。中国を舞台にしたファンタジーってのはなかなかいい。そういや、酒見賢一はどうしてるんだろう。『陋巷に在り』も一向に文庫化されないし。続きは単行本で読むしかないか。
『ぬるーい地獄の歩き方』
そういえば、昨日 『ぬるーい地獄の歩き方』(松尾スズキ 文春文庫)を買った。いつものように何気なく本屋をぶらぶらしていたら、表紙が目に留まったのである。これってなんかどこかで見たような絵だなぁと思ってなおも見ていて気づいた。石黒亜矢子くんの絵じゃないかこれは!と思ってカバーの見返しを確認してみたが、正解。
彼女の絵は表紙だけなのだが、買って帰る。松尾スズキは演劇も観たことないし、本くらい読んでみようかと思ったので。まだ全部は読んでないけれど、子役とか昆布漁とか「ぬるーい地獄」といいつつ今だから笑えるきつい話という気もする。
『忘れられぬ人々』再鑑賞
この間買ってきた『忘れられぬ人々』(監督篠崎誠)のDVDを観る。何度か観ていると、細かいところで今までに見ているときに気づかなかったことにいろいろ気づいてこんなことしてたのかと気づかされる。友人の撮った映画だからというわけじゃなくて、やっぱりよい。
『指輪物語』に取りかかる
『指輪物語』(J.R.R.トールキン 評論社)を読み始める。1979年に買って、そのまま本棚に眠っていた文庫本でもう黄ばんでいる。ページを開くと、これがまた字が細かくて、一気に読む気がそがれる。昔の岩波文庫も字が小さいけれど、もっと小さい。
『指輪物語』は2冊しか持っていないので、読み終わったら続きを買うつもりでいたのだが、今日本屋で見て驚いた。第一部「旅の仲間」は上下2巻だったのに、4巻になっている。でも厚さは極端に薄くはない。中を見ると、字が大きくなっているし、訳者名が二人になっていることから察するに翻訳も一部改訳しているようだ。新しい版を買ってきたら、今度比較写真でも載せよう。ところで、新版では、上1、上2、下1、下2ってなってるんだけど、これってどういうセンスしてるんだろう。元々一巻を翻訳では上下2巻にしたみたいだし、そうでなくったって、1、2、3、4でいいんじゃないか。あるいは3分冊にして上中下というのもきれいだと思うんだが。
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