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2009年6月後半
『ターミネーター4』を新宿ミラノ1で観る。
単純に面白かった。しかし期待した以上ではなかったかな。いろんなターミネーターが出てくるというのは前情報で知ってしまっていたし、マーカス・ライトという登場人物についても、何度か観た予告編で想像がついていた。T-800が出てくるというのも知っていた(というかこれは出てくるのは当然か、T-800の出てこない『ターミネーター』シリーズなんてありえないかも)。あえて意外といえば、「彼」が出てきたことだが、これも当然といえば当然で気がついて然るべきだったのかも。
というわけで、意外性などはあまりなくて、普通にアクションSF映画として普通に楽しんで観た。とはいえ、普通に楽しめる時点で、完成度高く完結した『ターミネーター』『ターミネーター2』の続編としては十分評価してもいいのかもしれない。『ターミネーター』シリーズで、何匹目かのどじょうを狙うにはハードルが高すぎるのは、『ターミネーター3』を観れば明らかなのだから。
しかし、結末のエピローグ的なあのエピソードはどうしたものか。人間と機械の違い云々とかいいながら、あの結末でいいのか。それより、真実が明らかになるあたりとか、スカイネットはバカすぎる。自ら墓穴を掘ってるわけで、その墓穴を掘る結果にならなくても、そもそも真相を話す相手が違うんじゃないか。とか考え始めると、穴だらけ。そういう理屈は考えずに、ひたすらいろんなターミネーターと戦う映画というだけ。やっぱり、『ターミネーター2』で終ってよかったのではないかと思う。
そうはいいつつも、続編が作られたらまた観るんだろうけど。
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『1Q84』BOOK2(村上春樹 新潮社)読了。最後は、15章から24章を一気に読む。
面白かった。期待していた結末にはならず、やはりそういう終わり方かという感じ。しかし、いまだ解釈を決めかねていることがいくつもあり、つまりこういうことなのだという自信が持てない。まだしばらくいろいろ考えたり、拾い読みしたり、拾い読みしているうちに全部読み返しちゃったりとか、そんな感じでしばらく読書は終わらないのだろうと思う。
なんでもまだ続編があるという説が流れているらしい。終わっていないという感触を持っている人も多いのだろうか。『ねじまき鳥クロニクル』のときも、二冊刊行されてそれで完結だと思われていながら、第三部が出たという過去もあるし、上巻・下巻ではなくて、BOOK1・BOOK2というあたりがそういう説を生んでいるのかもしれない。そういう意味では、BOOK1が<4月−6月>でBOOK2が<7月−9月>なのだから、<10月−12月>と<1月−3月>があってもおかしくはない。BOOK4はBOOK1の前の時間に遡るとか、もしくはタイトルが変わって『1Q85』とかいうのも面白い。
続編があればそれはそれで楽しみであるが、個人的には青豆の章が完結している気がするし、天吾の方も一区切り付いているように思う。いくつかの疑問は、この後に続く物語で解決するというより、すべてはここまでで描かれているという気がするのだが。
いろいろ書きたいことはあるけれど、もう少し「読書」を続けてから、書こうかと思う。
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『インスタント沼』をテアトル新宿で観る。
水曜日だったのもあると思うが結構込んでいて驚く。終わった後にも、面白かったねとかいう会話もちらほら聞こえて評判も良かったみたいだ。
何事もうまくいかない麻生久美子扮する主人公のハナメは、ひょんなことから実の父親が別にいるかもしれないことを知り、会いに行った。しかしそこに現れたのは、変人の骨董屋の主人電球さんだった。二度と会わないと思ったハナメだが、徐々にこの男に惹かれていく。そしてハナメの人生が変わり始める。
なんか妙で、へんてこりんで、しかも芝居っぽい部分もある癖のある映画だがなんとも楽しい。観ているうちにだんだん元気が出てくる。人生なんて多くの人にとって、ハナメと同じような平凡な日常の繰り返しで、しかも泥沼にはまっていくようなものなのかもしれない。そんなハナメが底なし沼にはまるように何もかもうまくいかないところに感情移入すると、今度は観客の代わりに普通はできない破天荒なことをやり始める。それだけでも楽しいが、タイトルの「インスタント沼」が最後に予想外の結末を見せてくれて、すごく元気が出る。面白い映画だった。
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朝、仕事場へ向かおうとすると電車が遅れていた。しかも途中の乗り換え駅で、起きていたのに乗り過ごし、戻るのもロスなので別路線で仕事場へと向かう失態。昼間は昼間で、昼食の後一時的にものすごく眠くなり辛かった。相当疲れているのかも。結局、22時半まで仕事して帰宅。帰ってすぐ寝ようと思っていたけど、なんだかんだと遅くなる。
読書は『私の男』(桜庭一樹 文藝春秋)を読む。以前、第4章まで読んで中断していたので、続きの第5章から最後の第6章までを読む。時間をずいぶん置いたので、再び第1章に戻って読み直す。物語は、章があとに行くほど時間を遡って行き、過去に何があったのかがだんだんわかっていくという趣向。最後まで読んで、過去を知った上で再び読むとまた印象が違う。最初に読んだ時には、かなり読みづらい感じがしたが、ほのめかされた過去を知って読むと、いろいろなほのめかしが意味を持ち始める。この小説は、そうやって再び読むことを前提としているのかもしれない。
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『儚い羊たちの祝宴』(米澤穂信 新潮社)を読み始める。
ブラックな風味というか、奇妙な味というか、ちょっとひねったミステリを集めた短編集である。サブタイトルに英文で、「The Babel Club Chronicle」とあるが、物語に必ず「バベルの会」というのが何らかの形で出てくるという趣向がなかなか良い。それと江戸川乱歩やポーとかの話が出てくるのだが、ストーリーそのものには直接は関係しないのだが、間接的に関係していたり、関係しなくても知っていると余計に楽しめる心憎い使い方をしている。
例えば、「玉野五十鈴の誉れ」という短編では、使用人の五十鈴を例えて登場人物たちが、マーヴィン・バンターとかジーヴスとかイズレイル・ガウとか例えたりとか。ブラウン神父は読んでいたけど、「イズレイル・ガウ」の名前は記憶から既に消えていて、このタイトルが「イズレイル・ガウの誉れ」のもじりだというのにも「イズレイル・ガウ」を検索するまで気づかなかったりしたけれど。
そんなわけで、他のあれやこれやを読み返したくなったりして、ミステリ好き、幻想文学好きなどの心を刺激する。その辺の分野が好きな方にはお薦めの一冊である。
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『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』を新宿武蔵野館1で観る。
監督は、『ノルウェイの森』を映画化、監督をするトラン・アン・ユン。トラン・アン・ユンの映画は劇場公開時にいつも観逃して、まだ観たことがないので気になっていた。せっかくなので観ておこうと思ったのだが、出演が木村拓哉、イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネットというわけで、混雑しているんじゃないかと警戒していた。土曜日の夜の回だが思ったほど混んでいなかった。ただし、やっぱり女性の観客の比率は高かったけど。
難解そうな話もちらほら聞いていたが、特に難しいということもなく面白く観ていたのだが、いろいろなことの説明がされないまま、結末がそこで終わるのっていうところで終ってしまって最終的には解釈に苦しむ。
『ひかりの剣』(海堂尊 文藝春秋)を読み始める。今度は青春小説というのか、剣道の話である。よくまあいろんな引き出しを持っているものである。読み始めると、主人公の一人は東城大の速水晃一で、つまり若き日のジェネラル・ルージュを知ることが出来るというおいしい話。もう一方の主人公は清川吾郎というが、これが誰だかわからない。そんな人いたっけかなと悩んでいたが、調べたら『ジーン・ワルツ』の登場人物だった。なるほどそういや清川医師だった。他に高階院長、田口や島津の若き姿もちらほら出てきて、シリーズ番外編として面白そうな気配。
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『真夏のオリオン』をMOVIXさいたまで観る。
福井晴敏原作の潜水艦映画だ。後から知ったが、正確には『雷撃深度一九・五』(池上司 文春文庫)が映画の原作で、原作だと思っていた『真夏のオリオン』(福井晴敏 講談社)は児童書、映画のノベラーゼイション『真夏のオリオン』(小学館文庫)は飯田 健三郎という人が書いていて、福井晴敏ではなかった。
映画としては、珍しい潜水艦もので、日本の潜水艦とアメリカの駆逐艦との頭脳戦ともいうべき戦いを描く。潜水艦戦闘ものって、潜水時間や深度による制限を受けながら、必ずこういう頭脳戦になるところが面白い。その中で、人間魚雷「回天」を使用しようとしない潜水艦の艦長、日本海軍と正々堂々と戦おうとするアメリカの駆逐艦艦長たちを描いているのがよかった。戦う潜水艦を描きながらも、戦争を否定し、潜水艦の乗組員たちを描いていることは評価したいが、今ひとつ物足りなさを感じてしまった。戦闘のもつ強いドラマ性に対抗するだけの人間ドラマになっていなかったということだろうか。
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『ひかりの剣』(海堂尊 文藝春秋)読了。
『ジェネラル・ルージュの凱旋』(海堂尊 宝島社文庫)の東城大の速水晃一と『ジーン・ワルツ』の準主役清川吾郎、二人の若き日の剣道対決を描く青春小説。シリーズ番外編として、シリーズ常連の高階院長や、田口医師や島津医師の若き姿もちらほら出てくるのがシリーズを読んでいる読者には楽しい。しかし、シリーズを知らなくても十分独立して楽しむことが出来る。海堂尊という作家については、新作はチェックしつつも、軽いタッチのノリで多作するあたりに今ひとつといつも感じていたが、今回ばかりは引き出しの広さに感心した。海堂尊自信が大学時代に剣道に力を入れていたのだと思うが、今までの医学ミステリとは違う青春スポーツものというジャンルで同じようなレベルの作品を書いている。しかも、シリーズの登場人物を組み込んで、そこに医学とは外科とはみたいなこともちょっと含めたりして。海堂尊ってどんな人物なのか、気になった。
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19日放送の「名探偵の掟」最終回を録画で見た。
最終回は、素人探偵連続殺人事件だった。これまで原作(『名探偵の掟』 講談社文庫)の話を基本にしていたが、今回だけはオリジナルだった(と思うのだけど、手元に本がないので未確認)。どう見ても浅見○彦、どうみても湯川○、どっかに出てきそうな温泉芸者探偵、ドラマにありそうな女子高生探偵、渋いミステリ評論家探偵らが出てきて命を狙われる。最終回として、様々な素人探偵をおちょくろうとしたつもりなのかもしれないけど、あんまり面白くなかった。○リレオと○見光彦は、まんまなので登場することだけで笑えたといえば笑えたけど、それだけ。どうせなら、もっと原作のパロディにしてほしかった。
最後はおふざけで終わり。視聴率とかどうだったんだろう。原作には、『名探偵の呪縛』(東野圭吾 講談社文庫)があり、スペシャルが可能だけど、未読なので、この原作がドラマ化に相応しいかは不明。もっとも、ドラマの天下一シリーズに原作は不要という気もするが。
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昨日から体調不良。昨日は疲れが出たのか午前中動けなくて休養。午後から仕事に出るが、のどの調子が悪い。と思ったら、今朝起きたら声が出ない。どうも夏風邪をひいたみたいだ。
読書は、先月上巻を読んだ『覇王の番人』の下巻(真保裕一 講談社)を読み始める。真保裕一なので、ミステリだと思い込んでいて、本を開いて読み始めようとしたら明智光秀が出てきて驚く。時代小説だったのだ。
時代小説はそれほど読んでいないので、『覇王の番人』の中でどこまでが真保裕一のオリジナルなのか不明だが、信長や光秀の行動の説明が細かく分析して書かれていて、これは真保裕一のオリジナルの解釈、しかも新説なのではないかと結構面白く読んでいる。
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月曜からひいている風邪で、体調の不具合は感じないのだが、ただ単に声が出ない。昨日よりさらに酷くなって、ほとんど今日の午前中は声が出ない。午後になって多少ましになる。夜は珍しく20時前に帰宅。食事をしたあと、ベッドに転がるとうとうとと眠ってしまう。食後、映画を観に行こうか迷っていたが、やはり疲れているのだと思って大人しく過ごすことにする。
とはいえ、家にいればいたで、Webをいろいろい見たり、サイトの更新をしてしまう。
読書は、引き続き『覇王の番人』下(真保裕一 講談社)を読む。ほぼ半分くらいまで。
シゴタノ!管理人が著者の『「手帳ブログ」のススメ』(大橋悦夫 翔泳社)という本もちょっと読んでみる。
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昨日早く帰宅したのに夜更かししてしまい、にもかかわらず6時前に起きたので一日眠い。
『覇王の番人』下(真保裕一 講談社)を引き続き読むがあまり進まず。停滞した一日。
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停滞は続く。喉の調子はだいぶ良くなるがまだ本調子ではない。21時まで仕事、帰宅してWebを見たりして過ごす。『覇王の番人』下(真保裕一 講談社)は残り少しだがまだ読み終わらず。本能寺の変が終わったところまで読んで寝る。
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朝6時に起床後、残り少しだった『覇王の番人』下(真保裕一 講談社)を読み、読了。
時代小説であったのと、じっくり書き込まれた重さのせいか、面白いと思いながらも読書スピードはあまり上がらなかった。時代小説はそれほど読んでいないので、『覇王の番人』で描かれる明智光秀の話は、どこまでが真保裕一のオリジナルなのかわからない。しかし、この時代を描く作品としては信長、秀吉、家康あたりが多くて、明智光秀を描いた作品というのはあまり多くないのではないだろうか。あとがきで、真保裕一がずっと疑問に思っていたことに、秀吉に並び立つ信長の家臣でありながら、明智光秀が単に真面目なだけの武将のように描かれているのが不思議だったとかそんなことを書いていた。この小説の中では、明智光秀にしても、信長にしても、その行動の裏にあった心理が緻密に描かれていて、さもありなんという感じがする。もちろん創作であるのだけれど、この小説を読んでいると、なるほどそうだったのかと思ったりした。この中のどこまでが真保裕一のオリジナルの解釈なのかわからないが、かなり新説が混じっているのでないだろうか。とはいえ、時代小説をそれほど読んでいないので、その判断がどれくらい正しいのか判らないが、逆にいえば、時代小説を読んでいなくても面白く読ませる小説だった。
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『部下を定時に帰す「仕事術」』(佐々木常夫 WAVE出版)を読む。家族の病気などのため、課長になったとき残業が出来ない状況だった。課長になることで、それまでできなかった改善を自分の裁量で行うことにした。その結果、定時に課員全員定時に帰って、なお仕事の成果を上げることが出来た、そのノウハウを本にしたもの。東レの役員となった著者の実践した結果だけに説得力がある。しかし書かれていることは意外にも当たり前のように思えることばかりだった。ちょっと視点を変えたり、ちょっとした変化だけで、きっと当たり前に仕事をしていれば出来ることだったのではないかと思った。
第1章で「戦略的仕事術」、第2章で「効率的仕事術」、第3章で「広角的仕事術」として、「仕事術」を節として33個あげている。それに加えて、第4章では佐々木流「独断と偏見のアドバイス」が14個、第5章でマネジメントとリーダーシップ、第6章でワーク・ライフ・バランスについて語っている。
金曜日にはようやく良くなったかと思った風邪だが、いまだに咳が抜けない。夜、映画を観に行こうと思っていたが、その咳が抜けないため迷っていたが、夕方から疲れてうたたねしてしまって、気が付いたらもう間に合わない時間だった。今週は映画に一度も行かなかった。
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夜はアメリカに行く人の壮行会に参加。もう一週間映画を観に行っていない。先週からひいている風邪が意外にしつこく、いまだに咳が出たり、喉がいがらっぽかったりする。飲んだので映画に行くつもりはなかったが、飲んでなくてもこれだと映画を観に行くのはちょっとつらいかなという気がする。
しばらく中断していた『孟子』下の読みを再開する。
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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を新宿ミラノ1で観る。
Webでは絶賛の嵐だし、となると当然の結果としてあちこちで感想などが出てきて、おちおちWebもアクセスできないというわけで、喉の調子が悪いのをおして出かける。いつもは平日夜の回はかなり空いている新宿ミラノ1だが、夜20時30分という早めのレイトショウでも中央のゾーンが9割方埋まっている感じ。いろんなことを想像してしまって、何があっても期待外れになるんじゃないかという気がして、気持ちをリセットする。結果として、いろんな予想と予想の方向が違ったなという感じで、予想と違う結果だった。
映画が終わって、最後に劇場で拍手が巻き起こる。映画館で映画の後に拍手が起こるって久しぶりだなぁと思う。家に帰ってすぐにテレビ版「新世紀エヴァンゲリオン」観なおしたくてたまらないんだけど。次回作公開も楽しみ。
読書は、ちくま文庫版『宮沢賢治全集 7』から「税務署長の冒険」を読む。それから、土曜から持ち歩いていて読み始められなかった『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク 新潮文庫)をようやく読み始める。
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読書
25.『孟子』下(岩波文庫)(継続)
30.『読書進化論』(勝間和代 小学館新書)(継続)
31.『1Q84』BOOK1(村上春樹 新潮社)
32.『1Q84』BOOK2(村上春樹 新潮社)
33.『私の男』(桜庭一樹 文芸春秋)(第1章、第5章〜第6章)
34.『儚い羊たちの祝宴』(米澤穂信 新潮社)
35.『ひかりの剣』(海堂尊 文藝春秋)
36.『覇王の番人』下(真保裕一 講談社)
37.『「手帳ブログ」のススメ』(大橋悦夫 翔泳社)
38.『部下を定時に帰す「仕事術」』(佐々木常夫 WAVE出版)
39.『バーテンダー・サービスバイブル』(日本バーテンダー協会監修 誠文堂新光社)
40.『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク 新潮社)(継続)
映画(劇場)
48.『天使と悪魔』
49.『チャンドリー・チョーク・トゥ・チャイナ』
50.『ザ・スピリット』
51.『スター・トレック』
52.『ターミネーター4』
53.『インスタント沼』
54.『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』
55.『真夏のオリオン』
56.『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
映画(DVD等)
08.『エターナル・サンシャイン』
テレビドラマ
・「名探偵の掟」8〜10
・「生きるための情熱としての殺人」1
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もう今年も半年が過ぎた。早いものである。
引き続き、『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク 新潮文庫)を読む。少年時代の回想から描かれる物語は、思春期に経験した大人の女性との恋だが、それは突然終わりを告げる。第二部は意外なところでの彼女との再会。今日は第一部まで。パラパラめくったところでは、三部に分かれているようだ。
ところで、この「うたかたの日々」という書きものは何なのかについて。
「うたかたの日々」の位置づけは、「日記」なのだ、と少し前に改めて定義した。いや、昔から日記なのだけど、読書や映画の感想を書くときに、それだけを話題に別エントリにしていると、だんだん自分の中でもなんだかわからなくなってきていた。まともな感想などを書けない(時間的や精神的な余裕で)ことが続いて、感想と日記と分けない、日記の中に感想が出てくることもある、そういう書き方にしたはずだったのだけど、やっぱり日記と感想のエントリを分けて書いたりしている。
とか書いているのは、昨日のエントリで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』というタイトルで書いたけど、いわゆるネタばれなしどころか感想にもなっていない、観てきたことを書いて終わっているのだが、何となく感想みたいな書き方になっていることに、自分はどうしたいんだっけとまた思ったから。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』をまだ観ていないけど観るつもりの人は、感想だと思えば読まずに済ますだろうし、感想を期待していた人は読んで映画の中身について何も書かれていないことに肩透かしを食うだろうし。
というわけで、もう一度、「うたかたの日々」は日記なのだと再確認する。ずっと更新停止している「露地録」をそろそろ再開するときなのかもしれない。ただ今考えている「露地録」の再開は、シンプルに読んだ本や観た映画のタイトルを並べるだけ、毎月の最後の「○月総括」と同じようなものにしようと思っている。タイトルが最低限で、感想があれば随時追加という方法にしようかと思う。日付順に書くとか、完成してからアップするとか、いろんな制約が更新を妨げているので、そこから自由になりたいので。
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