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2008年9月後半
『20世紀少年』を13巻から20巻まで読む。
6冊ペースで読んできたが、18巻で止まらない。映画が三部構成になっているのがなるほどと思う。このまま一気に読み終えてしまいたい気もするが、一気に読み終えてしまうのももったいなくて途中でやめる。
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『20世紀少年』を21巻から最終巻の22巻、『21世紀少年』の上・下巻を読む。
すべての謎が解けて物語も終わった。面白かった。「本格科学冒険漫画」とあるけれど、むしろミステリの要素が強いと思う。第1巻のあるシーンが22巻のあるシーンだったと知ったときには感動した。途中、何度か過去の巻を確認しながら読んだけど、最後まで読み終えてまた最初から読みたくなった。
次は映画だ。
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『20世紀少年 第1章』を観る。
原作を読んで、たぶんここまでの話だろうと予想していた。ただ疑問だったのが、チラシに原作と役者の顔を並べたものがあって、それを見ていると、この人はまだ出てこないはずだと思っていた人物が出ていたりして、その辺の描き方がどうなっているんだろうと疑問に思っていた。映画を観て、なるほどそういう語り口にしたのかという納得。それからなるほど伏線的に登場させるわけねと納得。
原作の様々なエピソードはかなり割愛されていたが、原作の長さと映画の上映時間を考えたら最初から予想できることでまあこんなものだろうと思う。あのセリフは欲しかったなぁというのがいくつかあるけれど。
大きくは期待通りで、第2章が今から楽しみである。
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『GONIN』をチャンネルNECO(録画)で観る。
『ザ・マジックアワー』で佐藤浩市扮する役者が、冒頭の方でチョイ役に呼ばれビニール傘を持った男にナイフで襲いかかる場面を撮るというエピソードがあるが、このビニール傘で思い出すのが『GONIN』だった。久々に『GONIN』を観て、主演が佐藤浩市であることに気づいた。というか、観るまで忘れていたってどういうことだ。それで、なぜビニール傘のシーンが出てきたかようやく合点がいった。『GONIN』のパロディというか引用だと思っていたが、結局『GONIN』でビニール傘の男(ビートたけし)に殺される佐藤浩市が『ザ・マジックアワー』で「やっと見つけたぜ」と仕返しに来ているってことじゃないのか。
その問題のビニール傘のシーンを見たくて、夜中の3時にそこだけ確認しようと思って観はじめたら、面白くて5時までかかって最後まで観てしまった。
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『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎 新潮社)を読む。
近未来というのは遠すぎる、数年先くらいの現代が舞台だ。そこで起こる首相暗殺という一つの事件。犯人と目される人物は、首相暗殺とはほど遠い平凡な男。一時期、偶然アイドルを助けることになって時の人となった単なる宅配の配達人だが、一度容疑者とされるとマスコミを通して犯人らしい側面が暴かれていく。
だが本当に彼が犯人なのか。テレビでの事件の放送、事件から二十年後の話のあと、その裏に隠されていた真実が描かれるという、ちょっと変わったミステリだ。犯人が誰かではない。真実は何だったのか。
タイトルの「ゴールデンスランバー」はビートルズの曲のタイトルからとられていて、小説の中でも出てくる。
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『おくりびと』を観る。
静かに死を見つめるいい映画だった。真面目な話だが、冒頭からちょっとユーモラスな部分があって、クスッと笑うような微かな笑いに満ちている。本木雅弘が演じているオーケストラのチェロ奏者は、ある日演奏会の後オーケストラの解散を告げられる。別のオーケストラでの採用は難しく、田舎に帰ることにする。広末涼子演じる奥さんも予想外にすぐに賛成してくれる。田舎に戻った主人公は、仕事探しを始めるがひょんなことから葬儀の納棺を代行する仕事に就くことになる。そこで知る納棺という仕事に対する世間の誤解と、実際に納棺を終えた後の親族の感謝と、どちらにも驚くことになる。最初は嫌々始めたことだったが、納棺に対する意識がだんだんと変わっていく。
死を描くときに、その対象である生も浮き彫りになる。性と食も切り離せないのかな、特に食については耳障りなほど咀嚼する音を立てた食事のシーンが印象的だった。
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『幸せの1ページ』を上野東急2で観る。
冒険小説の主人公アレックス・ローバーと同じ名前の著者(ジョディ・フォスター)は、極度の潔癖症で部屋を一歩も出られない引きこもりだった。そこへ、島に父親と住む少女からメールで助けを求められる。果たして家を出ることもできないアレックス・ローバーは、島に彼女を助けにいけるのか。
予告を観ると、珍しくコミカルなジョディ・フォスターが魅力的で、面白そうだと思ったのだが。原題が「Nim's Island」なのが気になっていたのだが、予想通りだった。ニムの島のニムとは、島に住む少女の名前。そのタイトルからも想像がつくように、あくまで主人公は島の少女なのだ。少女は島の生き物と言葉を通じ合ったり、自然に守られた島にやってきた観光業者との観光客を撃退しようとしたりと、どうも話が子供を対象にしたような話になっている。子供向けでもいいんだけれど、中途半端にアレックス・ローバー側や父親の部分を描いていてどうにもバランスの悪い映画になっていた。
というわけで結構がっかりの映画だった。
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『ウォンテッド』をMOVIXさいたまで観る。
長い歴史を持つ暗殺組織の秘密など面白いのだが、SFXの使い方とその映像に凝り過ぎていて逆に楽しめなかった。もっと単純なアクションに専念してしまったほうがよかったのではないかと思う。話の展開、結末の意外さなどなかなか面白いのに。
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『パコと魔法の絵本』をMOVIXさいたまで観る。
登場人物はどこかグロテスクな病院の患者と先生と看護婦たちだが、総天然色のサイケデリックなくらいの色彩と相まって、独特の雰囲気を出している。唯一主人公の少女パコだけが、ごくごく普通の美少女である。パコの絵本について語られる時、そして物語の後半パコの絵本をみんなで演劇として演じる時に、絵本のキャラクターがCGで動く。これが面白いといえば面白いのだが、全編この調子だとちょっと鬱陶しい。ひとひねりある展開にはなるほどと思ったし、この総天然色のお祭りみたいな映像にも面白いとは思ったけど、なんとも過剰な感じがして、映画全体としてはあまりよくなかった。
むしろ、物語の中の一要素でしかないはずの、絵本のガマ王子の話の方に泣けてしまった。絵本は作り話でも絵本の世界に入り込んでしまえばそこがリアルな話なのだが、映画全体の嘘の中にうまく入れなかったということだろうか。
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『流星の絆』(東野圭吾 講談社)を読む。
両親が殺された三人の兄妹の物語。流星を見に子供たちだけで夜中にこっそり抜け出した夜、その惨劇は起こった。両親が何者かに殺されたのだ。物語の発端のその事件について書かれた後、時間は一気に過ぎて大人になった彼らの話となる。
そして両親を殺した犯人と思われる人物に遭遇することになる。警察に逮捕されるほどの確たる証拠がないことから、彼らはある計画を実行するのだが。
最近の東野圭吾作品では面白い方に入ると思う。ある部分予想がつく部分もあるのだが、真相については見抜けなかった。後味の悪いクライムノベルとして終わるのかと思っていたが、意外にもさわやかな結末が待っているのもよかった理由だろうか。
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『死にぞこないの青』を渋谷シアターNで観る。
乙一の小説の映画化である。原作の小説がなかなかよかったので、どう映画化されたか気になった。片目片耳が潰れ、口は糸で縫いつけられ、拘束服を着た全身青い子供アオを、映画では谷村美月が演じていた。原作を読むと、アオは男の子であるはずである。だがそんな不気味なアオを原作通り男の子が演じるのは、映画的ではないし、別の理由もあってアオを原作通りにするのは得策ではないから、アオを女の子にしたのだろうと容易に想像がつく。その違いをどういう風に消化しているのかなどいくつか楽しみだった。
映画全体としては、原作には全然かなわない。小説では、最初の方で主人公のマサオが学校で孤立していくところなど、読んでいるうちに先を読みたくなくなるくらい重いが、映画ではそんな重圧はない。小説では、マサオが先生から目の敵にされ、子供たちもゆっくりとそれに同調していく過程が描かれるが、映画ではあっという間にスケープゴートになってしまい単純化されすぎている。
一番ダメなのは、前半の重さとアオの残酷さが最悪の結末を想像させる小説の展開はものすごいのだが、映画ではマサオとアオが心を通わせる明るいシーンがあったりして、これなんかは話として全然そぐわない展開である。
そんな風にいろいろな不満はあるのだが、なんとなく憎めないような気もする。原作の『死にぞこないの青』とは似たようでありながら全くの別物になってしまっているのだ。別物であるがゆえに、原作好きからするとなんとも憎めない気がするのかもしれない。でも別物として、こんなの『死にぞこないの青』じゃない、と怒る人もいるかもしれない。『死にぞこないの青』という名作を映画化してしまったこと自体が失敗なのかもしれない。
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『記憶の棘』をムービープラス(録画)で観る。
10年前に夫を亡くした主人公(二コール・キッドマン)が、長い間待ち続けた男性と結婚を決意する。そのとき、夫の生まれ変わりだという少年が現れるという話。
冒頭、夫の死の直前の独白が流れる。そこで自分は科学者なので生まれ変わりなど信じないが、もし愛する人の死んだあと生まれ変わりだという鳥が現れたら信じるだろうという内容のことをいう。この冒頭の言葉がすべてを表している気がする。
主人公はその少年が本当に生まれ変わりだとは思わないのに、信じたかったから信じていたのではないか。人は信じたいものを信じてしまうということかもしれない。
少年が本当に生まれ変わりなのか、もし違うならなぜ夫しか知らないことを知っていたのか。それらが明らかになる時、残酷な真実が明らかになる。重く静かな描き方がとてもいい。
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『アキレスと亀』をテアトル新宿で観る。
北野武の映画は好きだが、笑い系の作品は性に合わない。『アキレスと亀』は別に笑い系というわけでもないのだが、いま一つ面白くなかった。主人公をたけしが演じている以降は結構楽しく観たが、少年時代、青年時代はあまり面白くなかった。わざとやってるんだと思うけど、演劇っぽいというか芝居っぽいところとか白けてしまった。
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『おろち』をMOVIXさいたまで観る。
結構怖そうだと思っていたが、観てみたら意外にそうでもなかった。話を知っているのもあるかもしれない。
原作にそんなエピソードがあったか記憶が定かでないのだが、おろちが別の少女として目を覚ます部分があって、どうしてそうなったのか判らないまま話が進んでいくあたりとても面白かった。
おろち役の谷村美月は、最初台詞が棒読みっぽいと思ったが、結構よかった。
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仕事が忙しい。
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仕事が忙しい。そして飲みに行って飲みすぎる。
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読書
52.『孤独の発明』(ポール・オースター 新潮文庫)(継続)
58.『ポドロ島』(L.P.ハートリー 河出書房新社)
59.『ジーン・ワルツ』(海棠尊 新潮社)
60.『有頂天家族』(森見登美彦 幻冬舎)
61.『本を読む本』(モーティマー・J.アドラー、C.V.ドーレン 講談社学術文庫)
62.『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎 新潮社)
63.『死にぞこないの青』(乙一 幻冬舎文庫)
64.『流星の絆』(東野圭吾 講談社)
65.『人類は衰退しました 2』(田中ロミオ 小学館ガガガ文庫)
読書(漫画)
3〜24.『20世紀少年』1〜22(浦沢直樹 小学館)
25〜26.『21世紀少年』上・下(浦沢直樹 小学館)
映画(劇場)
44.『ハンコック』
45.『ぐるりのこと』
46.『言えない秘密』
47.『闇の子供たち』
48.『落語娘』
49.『グーグーだって猫である』
50.『デトロイト・メタル・シティ』
51.『シャッター』
52.『百万円と苦虫女』
53.『20世紀少年』
54.『おくりびと』
55.『幸せの1ページ』
56.『ウォンテッド』
57.『パコと魔法の絵本』
58.『死にぞこないの青』
59.『アキレスと亀』
60.『おろち』
映画(DVD等)
16.『ドミノ』
17.『ブラザーズ・グリム』
18.『恋の門』
19.『フラガール』
20.『バベル』
21.『GONIN』
22.『記憶の棘』
イベント
1.『稲川淳二の怪談ナイト』さいたま市民会館おおみや
テレビドラマ
・「篤姫」
テレビアニメ
・「二十面相の娘」19、21、22(終) 20は観逃し
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朝起きたら喉が痛む。だるい。右の肩が痛く、首が回らない。昨日飲み過ぎたせいかと思ったが、どうも風邪っぽい。一日不調だが、22時近くまで仕事して帰宅。早く寝る。
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