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2002年6月後半

6月16日(日)

仕事、仕事、仕事。

 一日仕事。その間、いろいろ音楽を変えてみる。『唄ひ手冥利』椎名林檎)をかけていたが、仕事に集中したいので日本語でない方がいいと思い、静かめな曲がいいだろうと思って、CDを詰め込んだBOXを開くとジェーン・バーキンのベスト盤が目に留まりこれをかける。割と久しぶりに聴いた。いいのだが、セクシーな歌い方に集中するには相応しくないと気づく。一通り聴いた後に、『ブラッド&チョコレート』エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズ)に変える。渋い。懐かしい。食事までに仕事を片づけようと頑張るが、結局終わらない。

 食事をして再び仕事に戻るが、ワインも一杯飲んだし、腹がいっぱいになったせいか眠くなる。眠くなったら寝て、起きては仕事。なんでこんなに眠くなるんだろうか。BGMは、『異花』)に変えて、もう少し仕事を頑張ってみる。

6月17日(月)

久々に映画を観る。

「recoreco」vol.1と『ウロボロスの偽書』 『ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間』(監督ピーター・ジャクソン)がもうほとんど上映終了になってしまい、新宿で上映中の映画館を検索したらわずかに新宿ジョイシネマが引っかかる。しかしそこも、今週一杯。というわけで、なんとしても劇場で観ておかなくてはなるまいと思って、映画館へ。

 映画の後、ABCで買い物。加藤あい表紙の「recoreco」はこの間も見かけて、何の雑誌だろうと思っていたのだが、今日はさらにずらーっと並んでいたので立ち読みする。本のガイド雑誌で、recorecoとはrecomendということらしい。試しに買ってみることにする。あと、竹本健治『ウロボロスの偽書』が手に入らないと思っていたら、文庫になったという新聞広告を見ていたので探す。今なら平積みになっている。これがいつまで続くんだろうか。またすぐに消えてしまうのかなぁ。

 読書は『新版 指輪物語 5 二つの塔上1』J.R.R.トールキン 評論社文庫)を読了。

『ロード・オブ・ザ・リング』

 ピーター・ジャクソンといえば、『ブレインデッド』『乙女の祈り』で一部マニアの間で有名な監督だが、そのピーター・ジャクソンが正統的なファンタジー大作を撮るっていうのがちょっと驚きだったりした。『乙女の祈り』は観ていないのだが、聞くところによればかなり変わった映画みたいだ。『ブレインデッド』は、面白いといえば面白いのだが、苦笑いとともにしか語れないというか、ある意味絶賛なのだが、語る相手を間違えるととんでもないことになる。実際、劇場を後にしながら、この映画について話せる人は一人しか思いつかなかったし、「なんていうかひどいねぇ」という言葉しか思いつかなくて、あとは観た者同士なら言葉はいらないという風に思ったのだった。下品さも、気持ち悪さも一級、ばかばかしさにもスプラッターにもほどがある。それなのに、100%のラブ・ストーリー。ひどいというのはもはや批判ではなくて誉め言葉にもなってしまう。好きか嫌いかと訊かれたら嫌いな映画なのに憎めない。

 そのイメージからすると、『指輪物語』とは限りなく遠く離れている。ただ、あまりヒットしなかったと思うのだが、『さまよう魂たち』などはコメディタッチで始まりながら、シリアルキラーものとほんとうに怖いホラーを融合させて、それでいてこれまたラブストーリーというすばらしい映画だった。こちらは個人的にはかなり好きな映画だ。ピーター・ジャクソンが本気になったら、こういう映画も撮れるのである。そう思うと、もしかしたらもしかしたらピーター・ジャクソンの『指輪物語』は本当にすごいのかもしれないと思えてくる。だが、そう思いながらも、心の底では心配していたのだ。しかし、公開後の評判を聞き、杞憂に終わった。これが観るまでの話。

 結局のところ、もの凄い期待と、心の隅の心配、それに対して巷での絶賛の嵐に、早く観たい気持ちとまだ観に行くには余裕があるとか思ったのが失敗で、大忙し状態になって観に行けないまま今日に至ったわけだ。だから今日は、期待に期待をして観に行った。普通ならば、そういう風に期待しすぎると、がっかりするのでちょっと冷静になろうとか思うのだが、今日はそんなことはすっかり忘れて、本当に期待しつつ観てしまったのだが、これが期待通りというか、期待以上というか。凄かった。やっぱり、あれだけ長い話だからエピソードはがんがん切り捨てられて、原作とだいぶ違ってしまっているが、そんなことは気にならない面白さだ。

 欲を言えば、切り捨てるエピソードはどうしても物語の脇道、あるいはホビットたちののどかな側面だったりするので、緊迫感だけで続いた物語になっていることだろうか。詩を歌い、食事を楽しむ、陽気なホビットたちをもうちょっと観たい気がする。そういう側面をメリーとピピンが一手に引き受けているのかもしれないが、原作では知的で勇敢なメリーがただのお調子者のいたずらものになってしまっているのはかわいそうな気もする。そういう風に、原作との違いを挙げていけば、いろんな要望が出てくるが、そんなことが全然不満にならないだけの物語になっている。その点、『ハリー・ポッターと賢者の石』なんかは、原作には忠実だけど、映画として物足りないから、実力の違いが歴然としている。

 原作では、第一部の終わりは、尻切れ蜻蛉という感じがしたのだが、映画ももちろん旅の仲間たちがそれぞれの道に旅立って終わるという点では同じなのだが、第一部終わりという感じがして座りがいい。それでいて、第二部を早く観たいと期待させる。

 あと一つ、戦闘シーンでカメラがぶんぶん廻って、何が起こってるか判らないのが結構多かった。これをゆっくりにすると迫力がなくなったり、じっくり見せられるとあらが見えたりするのかもしれないが、やっぱりもうちょっとちゃんと観たいなぁ。というわけで、絶賛しつつ、書いているといろいろと要求がでてくる。でも、それは全然作品を減点しているのではなくて、より好きになって、また観たくなってるという感じだろうか。もう一度映画館に行く時間はとれそうにないので、DVD発売を待とう。

(『ロード・オブ・ザ・リング』 監督ピーター・ジャクソン 新宿ジョイシネマ2 2002/06/17)

6月18日(火)

つかの間の休息

快盗ブラック・タイガー 外出時、『指輪物語』を持って出るのを忘れる。仕方がないので電車の中などはボーッと考えごとをして過ごす。手近な本屋で何か文庫でも買おうと思うがあいにくそういう暇がない。

 テアトル新宿のレイトショウで、『月光の囁き』(監督塩田明彦)を観る。「塩田明彦・矢口史靖・橋口亮輔ブレイク前夜」と銘打って、今週から『月光の囁き』『裸足のピクニック』『二十歳の微熱』の三本を週変わり上映している。塩田明彦は『害虫』が記憶に新しい。橋口亮輔は『ハッシュ!』が上映中で、矢口史靖はこの間『ウォーターボーイズ』を公開したばかりだと思っていたら『パルコフィクション』なる作品が公開間近。いつのまにか若手でも新人でもなく、バリバリと活動しているのだと思わされる。

 劇場で映画チラシを貰っていたら、あの『快盗ブラック・タイガー』のチラシを入手。あの総天然色って感じの色合いからしてなんだかわくわくする。

 BGMはこの間からをリピート。『ハリガネ』をずっと流していたので『わにがらヘビ』に変える。

『月光の囁き』

 『月光の囁き』というタイトルと眼帯をした少女と包帯を巻いた少年が寄り添う一枚の写真だけしか知らなかった。その写真の持つ雰囲気、特に眼帯した少女というイメージに興味を持ちはしたものの、自主映画的な雰囲気も感じられてどうしても観たいという気持ちにはならず観てなかった。実は、塩田明彦という人の名前は、学生時代から、つまり映研で撮っているときから知っていて、たぶん作品も観ているはずなのだが、どれが彼の作品なのかは憶えていない。そのときに強い印象を受けていたらもちろん見逃すことはなかったのだろうが。

 少し前に『害虫』を観て、その迫力に初めて塩田明彦という監督を認識したのだが、重厚で淡々とした映画を想像して観た『月光の囁き』はそういう点で意外だった。『害虫』もまた過激で、激しいものを持っている映画だったが、その表面的なあり方は、その過激さをひたすら抑えて抑えて抑制できる限り抑制した重々しい映画だった。『月光の囁き』は、それに対して、過激さをそのままぶつけるような映画になっていたからだ。

 ひとつの高校生カップルの異常なまでに屈折した純愛の物語である。主人公の男の子は憧れの女の子に対して、フェチで変態的なまでに執着しつつも気持ちを伝えることなく離れて見守っていた。しかし、その女の子もまた彼に好意を持っていて、告白をうける。二人は公然の恋人同士となるが、主人公は彼女の気持ちを得てもまだ彼女に対してすべてを知りたいという異常なまでの感心を持ち続ける。靴下を盗み、トイレを使用してるときの音を録音し、ブルマー姿の写真などを隠しもっていた。それを知った彼女は、主人公を変態と罵り、別れようとする。主人公は、それでも彼女と同じ空気を吸い、彼女の姿を見ていられるだけでいいと、休みの日に彼女の家に行っては遠くから彼女の姿を見続ける。

 ストーカーラヴァー型恋愛映画というジャンルがあると思っていて、その代表はアルモドバルの『アタメ』なのだが、一見おしゃれな『恋する惑星』とか、最近では『アメリ』なんかも実はストーカーラヴァー型恋愛映画なのだと思っている。この映画もまたそのストーカーラヴァー型恋愛映画の名作といっていいんじゃないかと思う。ただ、他の作品が、これってちょっとやばいんじゃないの、相手が振り向かなかったらただのストーカーだよという一線を越えるところくらいまで過激に行動してしまうのだが、あまりに純粋であってり、妙に微笑ましかったり憎めなかったりする。もちろんそれは演出なのだが、あくまで過激なまでの愛として観客に見せてしまい、ストーカーと紙一重になっているのである。

 しかし、『月光の囁き』の凄いところ、というか驚いてしまうところは、主人公のやばさはやっぱりやばすぎて、相手も引いてしまい、普通なら熱にほだされて好かれていた方も相手を好きになっちゃうのだが、そういう展開にならないところだ。ストーカーラヴァー型恋愛映画では、もちろん相手の気持ちなんか関係ないかのように諦めずにストーキングし続けるわけだが、この映画の主人公はその愛を表に見せないので、どうもカラッとしない、ネチネチして負のエネルギーで満ち満ちている。そんなわけだから、彼女の方が逆切れじゃないけれど、過激に攻撃的に出てくる。そして、彼女は煮え切らない主人公に対してサディスティックな行動をし始める。最初はただ別の男の子とデートをしたことを告げるだけだが、最後には押入に隠れさせて別の彼と寝て見せつけるところまで進むという過激さ。

 そんなわけだから、ラストシーンまで一体どうなるのか想像がつかなかったのだが、終わりよければすべてよし、収まるところに収まったかのように終わる。それが眼帯少女と包帯少年の寄り添うシーンである。こういう愛の形もあるのだ、みたいに思えばハッピーエンドなんだが、一体これはハッピーエンドなんだろうか。なんかわからないけど、すごいや。

(『月光の囁き』 監督塩田明彦 テアトル新宿レイトショウ 2002/6/18)

6月19日(水)

月光の囁き

 BGMに聴いている曲がジェーン・バーキンから、そしてカヒミ・カリィに移った。いつの間にかウィスパー・ヴォイス系ばかり聴いている。最近あんまり聴いてなかった系統だ。今は、静かな曲、暗い曲がしっくりくる感じで、明るめの曲、にぎやかな曲はうるさく感じそうな気がする。わりと気分は鬱に向かってるのかもしれない。

 読書は『新版 指輪物語6 二つの塔上2』

6月20日(木)

プロの仕事

 PCが故障したので修理の人がやってきた。PCといってもPCサーバーである。ちょっと大袈裟な筐体をしている。マザーボードを交換するというのだが、手慣れたものである。

 テーブルに黒いシートを広げる。サーバから取り出した部品を並べるためである。作業をするごとにチェックシートに確認のチェックをしていく。サーバの筐体を開く。チェックの紙を裏返してそこに図を書き始める。サーバの中の部品の配置を大まかに。次に、サーバの部品を取り外して、黒いシートに並べる。黒いシートはサーバと同じくらいの大きさがあり、サーバから取り出したのと同じ位置に並べていく。ねじ止めされた部品がある。さっとドライバーを取り出し、握りの部分にドライバーの先の部分がしまい込んであるタイプで、そこから適当なサイズの先端と交換して手際よくはずす。電源コードは結構堅くてはずしにくいという経験があるが、なにやら5センチくらいのプラスチックのへら上の道具を使って者の5秒ではずす。あっという間に全ての部品が外れてしまう。

 続いて、交換のマザーボードを取り出す。メモリの押さえの部分を元のボードにあわせて開く。つまりメモリを挿すところが6カ所あるとして、その差し込む部分を判るように押さえる部分を元のボードと同じように開いておくのだ。メモリの挿さっていた順番は、黒いシートの上に並べられた順番なので、順番通りに押さえの開いているところに差し込めばOKという寸法だ。そしてまた何かとりだす。今度はどんな小道具が出てくるのかと思ったら、大きめの布だった。汗を拭く。

 そんな感じで、あっという間にばらして、あっというまに元に戻す。なにごとにもやり方っていうものがあるんだなと感心した。

6月21日(金)

「?」「!」

 世界で一番短い手紙のやりとりは、ヴィクトル・ユーゴーの「?」という手紙で、それに対して「!」という返事を書いたという話だったはずだが、今日「?」というタイトルのメールが届いた。本文中には「飲みに行きますか?」
 残念ながら今日一杯飲みに行く余裕はなくて、「!」と返信できなかった。

6月22日(土)

唄ひ手冥利

 BGMを再び椎名林檎『唄ひ手冥利』に変える。

 「亀パクトディスク」ばかり聴いていたのだが、回りでも「亀」派の人が多いと思っていたら、今日初めて「森」派の意見を聞く。別に「森」が嫌いなのではなくて、「亀」ばかり聴いていて「森」の方は一回くらいしか聴いてなかった。ということで、「森パクトディスク」を聴いてみることにする。

6月23日(日)

妄想

 ちょっと妄想の日。ああでもない、こうでもないといろいろ考えて、妄想を膨らまし、そのまま居眠りして、妙な夢を見て、起きてまた考える。そんな一日。この妄想の結果は、まだしばらく先になりそう。

6月24日(月)

妄想を育てる。

スイングマン/修羅雪姫 昨日、もこもこと膨らみ始めた妄想は、今日になってむくむくと広がっていく。ひとりでに形を取りだして、面白いようである。しかし、突っつきどころを間違えると、プシューッとしぼんでしまいそうなので上手に育てなくてはいけない。というのは、独り言。

 HMVに行き、CD、DVDを購入。CDは、宇多田ヒカル『DEEP RIVER』。「DEEP RIVER」って、どういう意味かななどと考えていたが、なんのことはない、「DEEP RIVER」って曲が入っていた。

 DVDは、2タイトル買う。1つは、釈由美子主演のアクション映画『修羅雪姫』。『修羅雪姫』で、突然釈由美子に目覚めてしまったのである。刀を振り回しながら走る姿がいくら弱っちくても、アクションするけなげな姿にやられてしまった。実際、弱っちいだけじゃなくて、釈由美子がここまでやるのかというくらい激しいアクションの連続だし、修羅雪姫というキャラにあってるし、ドニー・イェンのアクション演出も格好いいのだけれど。でも、アクション女優でもなければ、初めてのアクション映画(というか、映画自体初主演だが)で、物足りないところもあるのだが、それも含めて『修羅雪姫』というのは魅力ある映画だと思う。

 もう1つは、『sWinG maN スイングマン』宮崎あおいの今よりずっと幼い顔をした写真がジャケットになっている。宮崎あおいインタビューが映像特典になっているので、明らかに宮崎あおいが売れてきたことを受けてのDVD化だろう。しかし、宮崎あおいってそんなに注目を浴びているのだろうか。『EUREKA』『害虫』で評判は高いけど、一般の人は観てないよな。『sWinG maN』と同じ前田哲監督の『パコダテ人』なんかもっと知られてなさそう。(観たいと思ってたのに気がついたら東京での上映終わってた。)あとは、テレビドラマの「青と白で水色」、一番有名なのは「緑水」のCMだろうな。でも、「青と白で水色」については、去年の12月放送のドラマだったのに、いまだに検索に来ている人が後を絶たないという点からしても、宮崎あおいって(マニアックな)支持が高いのかもしれない。とかなんとか、実は自分もまた宮崎あおいが妙に気になってるんだな。

 DVDのジャケットを写真に撮ってみた。やっぱりこの写真の宮崎あおいは幼いね。なんか最近やばくないか、自分。妄想とか言ってるし。あ、妄想の方は、方向性が全然違うので、念の為。

6月25日(火)

反哲学的断章

 埼京線で新宿まで通常35分くらいなのだが、80分くらいかかった。ここまで時間がかかると、もはや遅れているとかいう問題ではなくなる。全く違う乗り物みたいなもんだ。

 久しぶりに飲みに行く。といっても、9時過ぎから1時間半くらい軽く食事代わりに。

 新宿で「志集」売りの街頭詩人が立っているのをもの凄く久しぶりに見かける。この間、ここで久しぶりに見かけたので「志集」を買ったと書いて以来だから3ヶ月以上経っている。

 ルミネ2のABCに寄ってぶらぶら見て歩く。ざっと店内一周という感じでそんなに長い時間いたわけではないが、特にめぼしいものなし。

 殊能将之『ハサミ男』文庫化の模様。加筆とかされるのだろうか。加筆されるのなら文庫版も読んでみたい。

 読書は相変わらず、『新版 指輪物語6 二つの塔上2』J.R.R.トールキン 評論社文庫)。意外と進まない。

 B.G.M.は『DEEP RIVER』宇多田ヒカル)。

6月26日(水)

雨続き

 映画を観に行こうと思っていたが、とかくこの世はままならぬ。今日は諦める。その代わり、久しぶりに天麩羅屋で日本酒など飲んで食事。MY CITYの山下書店を一巡りするが、あまり触手は動かず。というか、未読本が溜まりすぎていて、手が出ないと言うべきか。

 『新版 指輪物語6 二つの塔上2』J.R.R.トールキン 評論社文庫)をようやく読み終える。第一部「旅の仲間」でばらばらになった仲間たちのその後であるが、意外な人を含めてちょっとした再会がある。もちろん、大きな出来事も。ここで面白いのは、『指輪物語』はもともと、ホビット、エルフ、ドワーフといったたくさんの種族が出てくるが、あらたにエントなる種族が現れる。このエントという種族が生まれてきた発想っていうのは、もしかして西洋人ならではなのかなと思った。
 前に『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を観に行ったときに、一緒に観た人と「怖くなかったね」という話をしていたら、その人が「そもそも日本人には森に対する恐怖がないから怖くないんじゃないか」と言っていたのを思い出す。その人に言わせると、西洋人だかアメリカ人には身近に深い森があるので、森に対する根元的な恐怖というものがあるのだという。確かに現代の日本では森自体に恐怖を感じるような深い森など身近にはないかもしれない。恐怖を感じさせるほどの深い森といって思いつくのは富士の樹海くらいだろうか。そういえば、『神州纐纈城』も、邪悪な宗教と纐纈城が妖しくも存在するのは富士の裾野だった。深い森はそういう妖しいものが存在するかもしれない怖いものなのだ。書いているうちに思い出したが、『死国』の舞台も山奥だし、深い森自体は日本にもあるんだろうけれど。
 とまれ、『指輪物語』だが、フロドと指輪がどうなったのか気になるところだが、「二つの塔」の上巻では結局語られなかった。下巻に期待。

6月27日(木)

はじめての株主総会

 3月末に株を始めた話を書いたが、最初に買ったのがテアトル新宿とかテアトル系の映画館経営の東京テアトルである。なんとか3月ぎりぎりに権利落ちせずに買えたので、配当もあれば株主優待も得られるのだが、もちろん株主総会の案内もやってきた。というわけで、株主総会の集中日の今日、初めての株主総会に行ってきた。

 株主総会というのも、話に聞くだけだし、その話だって実際に行った人の話とかではないので、どんなものか非常に楽しみだった。退屈かもしれないとも思ったが、それはそれで1回行っておくと話のネタになるからいいだろうと思った。ただ、一方的に報告があって、シャンシャンと手打ちで終わるのか、総会屋もどきがやってきてどなったりして迫力あるのだろうかとかいろいろ想像する。いまどき、あんまり総会屋が乗り込んでみたいな話はなさそうだけれど、最近株価が下がったり経済が低迷しているので、なんかあるのだろうかといろいろ想像したのだが、一番の楽しみは株主総会後の映画上映会だったりする。

 株主総会の案内状が届き、総会のあとには、株主様対象の映画上映が行われるとある。ただし、今回は会場の都合で、全員入れない可能性があるので、株主総会の入場票を持参すると今日、明日の二日間テアトル系の劇場に入場できるという措置をとるとのこと。なんとなく、株主総会に来る人たちって、自分だってすでにオヤジであるが、さらに年輩のオヤジが来そうである。そんなオヤジに囲まれて映画を観るのもなんだかなぁと思っていたので、他の時間に観てもいいなと思っていた。

 さて、朝は10時に会場である銀座のル・テアトル銀座へと向かう。劇場前の信号待ちをしていると、隣にいる品のいいお婆さんが手に持って地図を確認しているのは株主総会の案内状ではないか。株主総会に来る人のイメージがちょっと変わる。その後、エレベータで乗り合わせる人も意外と若い人や、女性もいる。あと、非常に年輩の男性とか。会場は、恐ろしくもなんともなく、株主様はなんとやらで、丁重な挨拶で迎えられる。

 会場で議決権行使用紙を渡すと、入場票と紙袋をくれた。入場票は番号が振られていて、総会で発言するときには、この番号と名前を言うのだそうだ。紙袋の中には案内状にも同封されていた総会の資料と、「テアトル東京メモリアル」なるパンフレット(テアトル東京の当時の写真と「七年目の浮気」の復刻パンフレットになっているもの)とテアトル系映画館の招待入場券が2枚入っていた。ということは、株主総会に出ると計3本の映画が観られるということになる。これは株主優待とは別である。映画会社系の株は映画ファンが買っているようなことを聞いているが、映画ファンなら確かに嬉しいよなぁ。

 総会は会場の手前に取締役等がずらりと17人着席、壇の後ろに4人だったか6人だったかがワークデスクに控えている。社長が議事進行ということで、まずは営業報告から始まる。一通りの営業報告を終えたところで、質問を受け付ける。質問のある人は手を挙げて、社長に指名されたら、先ほどの入場票の番号と名前を名乗って質問をする。それに対して、社長が「ただいまのご質問は、〜についてと承りました」などと質問内容を簡潔に言う。そして、質問の内容によって社長自らが答えたり、ずらりと居並ぶ取締役を指名するのである。指名された取締役は、壇のところにやってきて質問に答える。なかなかこれは緊張を強いられることだと想像できるが、社長は非常にスマートに話を進め、指名される取締役も個人差はあるけれど、突然指名されるにしてはそれなりに対応していた。なんか心臓に悪そう。

 で、質問は、その具体的な内容についてはやっぱり書いちゃまずいと思うので書かないが、株主優待券の話やら経営に関するかなりシビアな質問まで、非常に多岐に渡った。しかも結構若い人から年輩の方までいろいろで、毎年質問しているという方もいらした。あと、ほとんどに共通しているのは、映画好きな人が株主なんだなぁという印象だった。
 そのあと議決内容については、議決内容を社長が読み上げ、異議がないと議決という進行で、特に異議もなく拍手で決定した。この辺がシャンシャン総会ってとこなんだろうが、さきほどの質問が結構たくさんでたので、結局2時間ほどの総会だった。これが他の会社や例年と較べて長いのか短いのか判らないが、退屈どころか、なかなか面白かった。いや、株主総会なんだから面白いとかいっていてはいけないのだが。こうして、はじめての株主総会は終わった。

 そのあと、ル・テアトル銀座が上映会場として確保できなかったので、同じビル5階の銀座テアトルシネマ『裸のマハ』の上映会という案内がある。もともとは別の時間に観に来ようと思っていたのだが、こうなるとこのまま観に行ってみてもいいなと思い、一旦エレベータに並んだのだがかなり混雑しているのでやはり抜け出す。

 メルサのインド料理の店でカレーのランチを食べる。夕方東京で待ち合わせしているので、銀座から動く気はなかった。『裸のマハ』は次の回は2時50分ということなので、別の映画を観ようと思ってマリオンに向かって移動する。途中、シャンゼリゼの前通ったので、何をやっているのか見ると、『ルーブルの怪人』が15分後上映というちょうどいいタイミングである。すぐ近くのチケットみゆきで1300円で前売りを買い、『ルーブルの怪人』を観る。予告で噂の『千年女優』の予告をやっていたのを思い出し、前売りを買う。テレフォンカードつきで2000円という特別鑑賞券を買ったら、プレスシートやらいろいろくれる。それから、銀座テアトルシネマに戻り、『裸のマハ』を鑑賞。スターバックスでうたかたの日々を書く。これから久しぶりに会う友人数人と飲む約束。

6月28日(金)

とりとめもなく、思いつくままに

 昨日、久々に気の知れた仲間と飲んだら飲み過ぎてしまった。家に帰ったら、『ルーブルの怪人』と『裸のマハ』の感想を書くつもりだったのだが、もうそれどころじゃない。服だけ着替えてあとは何もせずに、ほとんどぶっ倒れるように寝てしまった。そんなわけで、二日酔いまではいかないけれど、今朝は食欲なし。

 Webでニュースを見ていたら、社会思想社が事実上倒産だという。ここが出している現代教養文庫って、久生十蘭とか夢野久作とか現代教養文庫でしか手に入らないのがある。どうなるのかわからないから、救い出しとかないとまずいかな。そう思って本屋へ行く。例によって、MY CITYの山下書店とルミネ2のABCを梯子するが、どちらでも現代教養文庫が見あたらない。なるほど潰れるわけだ。でも、渋谷のBookFirstと銀座の近藤書店には結構並んでいたけどなぁ。時間を見つけて渋谷か銀座に行ってみよう。

 新宿の地下道を歩いていたら、柱にことごとくサイバーショットの広告が貼ってある。あとでWebを見てたら、サイバーショットUという極小タイプが新発売になるらしい。友人納富が日記でカシオのEXILIMのレポートを書いていて欲しいなぁと思っていたのだが、このサイバーショットも魅力。とかいって、デジカメを何台も買ってもしかたない。この物欲はちょっと抑えておきたい。

 昨日、映画の予告を久しぶりにたくさん見たので、気になったものをメモしておく。
 まずは『es』。2週間の予定がわずか7日で中止になった心理学の実験、現在この実験は禁止されているという実話。その実験とは被験者を囚人と看守役に分けて、模擬刑務所に収容するというものだった。今上映中のシネセゾン渋谷は結構混雑してるらしい。
 『tokyo.sora』。予告を見るのは2回目くらい。予告からは内容が全然判らないのだが、ちょっと見てみたくなる。予告中に流れている歌声が印象的。音楽は菅野よう子らしいが、菅野よう子って曲の提供者としてしか知らないので、彼女の歌声なのかはわからない。

 今日、あの釈お酌がいよいよ発売になったはずだ。買うつもりはないが、現物を是非見てみたい。

6月29日(土)

今夜は激しく雨が降ってる

 『修羅雪姫』をDVDで観る。ドニー・イェンによるアクション解説、特撮メイキング、NGテイク集などはこの間買ってきた日に観た。今日は、本編を観直して、あと特典の『修羅雪姫』の舞台裏とかメイキングを観る。『修羅雪姫』、やっぱり好きだわ。

 サイト更新がうたかたの日々だけになってるので、いくらなんでもそろそろ何とかしたいと思い、映画ノートを少し整理する。サイト更新までにはいたらなかったが、明日にはとりあえずでも更新しておくつもり。

 夜、はじめてヤフーチャットをやってみる。友人がヤフーチャットに部屋を作ったと聞いたので覗いてみたのだ。最初なのでシステムがよくわからなくて、ちょっと混乱する。表示上、人の区別が判りにくいのである。はじめればどこもチャットは同じだが。

 篠崎誠監督情報。立教映画人特別上映会4 篠崎誠監督上映会で、久々に『忘れられぬ人々』『おかえり』の上映会および、講演がある。一般の人も参加可能でしかも入場無料。

6月30日(日)

映画ノート整理

 昨夜は寝ようと思ってから作業を始めてしまい、今朝方5時近くになって寝た。それで昼頃起きる。食後、散髪とテレビでやっていた『ジキル博士はミス・ハイド』を観るともなく観る。ショーン・ヤングって、『ブレードランナー』が印象的なのだが、それ以外はときどき名前を見かけても何に出ていたか忘れてしまう。この映画でもあんまりパッとしない。ジキル博士の曾孫が、ジキル博士の日記を受け取りそこから別人になる薬を作り出すのだが、ハイド氏ならぬミス・ハイドつまり女性に変身してしまうというはちゃめちゃなコメディ。くだらねー、と思いつつ最後まで観る。

 あとは、サイト更新があんまりに滞っているので、昨日に続いて映画ノートの整理をする。1作品1htmlにしてみたら、一言コメントみたいなものが簡潔すぎて間が持たない。でも、たぶんこの方がみやすいだろう。タイトル一覧から表示するときに別Windowを開くか、フレーム化するかはしばらく考えてみる。最近は、フレームはなるべくやめようかなと思っているのだが。

 今日で6月も終わり、今年も半分過ぎてしまったのか。なんだか、時間の経つのが速い。速すぎる。

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2004年
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2003年
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□2002年
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