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2003年8月前半
いくら寝ても寝たりなくて、朝から眠いし、昼も夜も眠い。もっとも、昨日も4時過ぎてから寝たというのもあって、自業自得といえばそれまでだが。
『多重人格探偵サイコ』9巻(大塚 英志、田島 昭宇 角川コミック・エース bk1 / amazon)を読む。面白いのだが、1巻だけ読んでも話の展開が少なすぎて物足りない。二、三冊まとめて読みたくなる。それと、あんまり前巻との間が開きすぎてて、だいぶ話を忘れているのだった。まとめて読み返せば満足できるかも。
トップページのレイアウトを変更してみた。
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昨日、「トップページのレイアウトを変更してみた。」と過去形で書いたがその後もいろいろと変更を加える。レイアウト変更は、一週間前くらいから試行錯誤してほぼこれでいいだろうと思ってからアップしたはずなのだが、何故かアップするとまたいろいろといじりたくなる。
それとは別に「挫折を約束された計画の妄想と現実(仮題)」というコーナーを作った。これはサイトのメインコンテンツが日記というのがなんとなく嫌になってきて作ってみたのだが、実はまだここで何をやるのかは流動的である。日記がメインなのが嫌な理由は、今までそういう風に思ったことがなかったのだが、サイトにトップに持ってきた時点でちょっと変わった。日記はその日の後に書くので、サイトを開くと必ず昨日以前の日付になる。数日毎の定期更新だって更新日は過去になるものだが、なんとなく毎日更新しても必ず過去の日付になるというのが嫌だった。
U5さんのワツニュみたいに書き込みの日時にすれば良いのだが、自分ではどうもイベントの日時に記録を残したいという思いが強くて、書いた日にちに持ってきたくない。そう思ったら、同じU5さんの編集後記はその日毎に書いていることに気づく。ワツニュはニュースで、編集後記は日記という、ちゃんと役割ができているのだ。思わず凄いなぁと思う。当たり前のことなのかもしれないが。
そういう区別を明確にするなら、ニュースをトップに持ってくるというのが筋なのかもしれない。でも、ニュースサイトというやつは元々あまり興味がないし、それに加えて最新の情報収集とその継続作業って現実的には自分には無理だと思う。無理だと思うのは、そこに時間をかけるより他のことをしたいと思うので、つまりは興味がないということなのだが。
ニュースサイトには興味がなくても、今日とか今週の情報についてメモしておいたり、知らせるようなものはやってみたいと思っていて、まあそれがポータルサイト的にしたいということなのだが、今のところ「来るべきうたかたの日々」がそれに相当する。一月分位をトップに載せているが、本当は今日の情報を表示したい。ワツニュのスケジルがトップに表示されるみたいな仕掛けが欲しい。ただ、毎日そうやって表示するほどの情報がないのだけれど。と、一々例に挙げるのがみんなU5さんのコンテンツなのだが、U5さんのコンテンツはその点僕の思うような分類がきちっとできていて理想的なのである。すごいよなぁ。
話は「挫折を約束された計画の妄想と現実(仮題)」に戻って、ここには「常に流れゆく現在」という時間と「未来」、すなわち現在何をしているかと今後の予定をメインに書くつもりである。現在については今聞いている音楽とかを「最近のうたかたの日々」に書いているし、予定は「来るべきうたかたの日々」にあるので、それと何が違うのかということになる。しかし、思うに、未来には努力も計画も必要なく訪れる未来と計画し実行し初めて実現する未来がある(かっこいいー)。前者は「来るべきうたかたの日々」に書き、後者は「挫折を約束された計画の妄想と現実(仮題)」に書くという分け方をしようと思う。「来るべきうたかたの日々」も最近DVD情報とかが多くて、むしろこれは欲しいものリストでしかないので、むしろ試行錯誤中の「欲望のあいまいな対象」に相応しい気がするので、その辺も整理していくつもり。
なんていう、いろいろなことを考えながらトップページをいじっていた一日だった。
あと、DVDでポール・アンダーソン監督の『イベント・ホライゾン』(amazon)を観る。面白かった。
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青山ブックセンターをぶらぶらして、またいろいろ欲しくなって購入。
まずは『蟻の時代』(ベルナール・ウェルベル bk1 / amazon)。第1部『蟻』(ベルナール・ウェルベル 角川文庫 bk1 / amazon)がまだ読み終わっていないが、もう面白いことが十分判ったので、読み終わって慌てる前に購入。
それから『黄泉びと知らず』(梶尾真治 新潮文庫 bk1 / amazon)。『黄泉がえり』の映画化のおかげか、最近梶尾真治の作品が店頭に並び初めて嬉しい限り。確か短編集も三冊くらいハヤカワ文庫から出るはず。この機を逃すとまた絶版になったりしそうなので買っておくつもり。本当はこのまま残って欲しいが、梶尾真治の作品は万人に受け入れられるかというとちょっと難しいかもしれない。
『五輪の薔薇 I』(チャールズ・パリサー ハヤカワ文庫 NV bk1 / amazon)。この本全く知らなかったのだけど、単行本で出ていて今回文庫化。しかも文庫は3月くらいから順次刊行していて、最終巻の第5巻がついにこの7月に刊行されたようだ。新刊コーナーでタイトルにちょっと惹かれてよく見たら第5巻。残りを探すと、平積みになった帯にいろんな人が絶賛。解説とかパラパラ見るともうなんとも無茶苦茶面白そうなのだが、なんで気づかなかったのか。こんな本が話題になっていないわけはないから、それだけ本の世界から離れてたんだなぁ。ここ半年くらい死ぬほど忙しかったし。単行本で出たときも忙しかったのだろうか? タイトルくらい知っててもよさそうだが。
最後に、『子どもの王様』(殊能将之 講談社 bk1 / amazon)。Mystery Landシリーズの一冊。「かつて子どもだったあなたと少年少女のための”ミステリーランド”」というのがコピー。他に小野不由美とか島田荘司の作品もあり、この後も以下続刊らしい。巡回サイトで、小野不由美の『くらのかみ』の感想を2つほど見かけたがどちらも評判がよい。このシリーズ、アタリかもしれない。読むのが楽しみだ。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』を観る。「つまらなくはないんだけれどテレビの2時間ドラマみたいだ」という評判をWebで何度か見かけたがまあその通りだった。
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『蟻』(ベルナール・ウェルベル 角川文庫 bk1 / amazon)読了。面白かった。前にも書いたように、蟻の世界と人間の世界の話が交互に出てくるという構成になっている。当然その二つの話がどこかで交差するはずなのだが、読んでも読んでも一向にその気配が見えてこない。面白いから別に構わないのだが、もしやこのまま二つの話は交差せずに終わるのかと思ったところで大展開。いろいろな予想が覆り、大満足の結末だった。こりゃ、続編をすぐに読み出したくなる。問題はその後で、第三部『蟻の革命』はまだ発売されていないんだよな。気になって、角川のサイトを検索してみたら、『蟻の革命』は9月25日発売予定であることがわかった。1ヶ月我慢すればいいのなら耐えられそうだ。
新コーナーは仮題の「挫折を約束された計画の妄想と現実」から「現実」をとって「挫折を約束された計画の妄想」とする。そして、昨日買ってきたばかりの今読みたい本をリストアップ。以前にあげていた「これから読む本」は読んでないのだがこのリストからはずす。こうやって未読本がどんどん溜まっていく。しかし何ヶ月も読んでいない本を予定としてあげておいてもなぁ。昨日買ってきた本には『黄泉びと知らず』もあるのだが、あまり多くなってもなんだかなぁと思って載せなかった。購入計画の『陰摩羅鬼の瑕』は買ったあとは読書計画に変わるわけだし。
果たしてこのコーナー予定だけでいいのかという疑問はあるが、とりあえずそんな感じで続けてみる。そのうちに何か見えてくるだろう。
しばらく下火だったCLIE日記再び。PooKという電子書籍の閲覧ツールがついてるので、読む本がなくて困ったときのために、電子書籍データの方を用意しておこうと思った。前のCLIEでは解像度が低いので電子書籍を読もうと思ったことはなかったのだが、今度のはサンプルのデータを見てそれなりに使えそうだと思ったので。手軽なのは青空文庫なので、そこからテキスト形式のデータを落としてきて試しに開いてみる。電子書籍を活用している人には当たり前のことなんだろうが、ちょっと驚いた。テキストにはルビが「漢字《かんじ》」のように振られているのだが、これがルビ表示モードでちゃんとルビとして表示されるのだ。同じく傍点も表示される。そういう表示は特別なデータ形式だけかと思っていたが、テキストデータでそういう表示がされる。しかも普通のテキストデータなのでデータサイズも極端に少ない。本を持ち歩くのを忘れたときの予備なんていうレベルじゃなくて、手軽に文庫を何十冊分も持ち歩くことができるのだ。しばらく、電子書籍にはまりそうだ。
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『蟻の時代』(ベルナール・ウェルベル 角川文庫 bk1 / amazon)を読み始める。前作にも出てきた蟻が再び登場するのだが、今度の作品ではちょっと事情が違っている。馴染みのあるキャラで導入して、しかし事態は新しいというこの切り口からしてうまくて、またついつい引き込まれる。今回も蟻の世界と人間の世界の話が交互に進むようだが、人間の世界の方は連続密室殺人事件の話のようだ。まだ殺人事件の方は一件しか起こっていないが。
そして、この事件を追うメリエス警視の紹介がいい。
彼は理科系の名門大学を出た後、研究者としてのキャリアを断念し、その情熱を、彼が本当に興味をもっていた分野に向けた。それが、犯罪だった。最初に彼を犯罪の世界への旅に導いたのは、書物だった。推理小説を片っぱしから読んだ。ティー判事、シャーロック・ホームズ、メグレ、エルキュール・ポワロ、デュパン、そしてリック・デッカードなど。三千年の警察捜査史は全部頭に入れていた。
リック・デッカード! そして三千年の捜査史ときたもんだ! 果たして、デッカードが名探偵に含まれるのか判らないが、こういうことを書いてしまうところが好きだ。
ということで、まだ100ページ足らずしか読んでいないのだが、面白くてしかたない。
夕方、もの凄く曇っていると思ったら激しい雷雨。タクシーに乗っていたが、あまりに激しい土砂降りの雨に驚く。その後夜遅く帰ろうとしたら電車は遅れているし、家に帰ってみれば停電したらしくてステレオの時計がリセットされていたり、ラジカセのスイッチが入っていたりする。運が良くて、雨には全然遭わなかったがかなり凄かったようだ。これも日頃の心がけだろうか。素晴らしい。
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机の奥から少し容量のあるメモリースティックが出てきたのでMP3データを入れて、CLIEで聴くのに使用する。電子ブックも使えるようになったし、ようやく、CLIEの機能を一通り使いこなせるようになった。ひとつで電子手帳と電子ブックとデジカメとMP3プレーヤーになるというのはやっぱり便利だ。
読書は引き続き、『蟻の時代』(ベルナール・ウェルベル 角川文庫 bk1 / amazon)。やはり面白い。
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トップページの表示が遅いと思ったら、はてなアンテナが不調だった。この間からトップにはてなアンテナの更新直近5件を表示するようにしたのだが、はてなアンテナのresponseがないとトップの表示に時間がかかるのだった。ということでこの表示をやめることにした。
夕方珍しく早く帰ってきて、1時間しか寝てないので爆睡。まあ、電車の中などでは居眠りしていたが。ほとんど布団を敷かずに眠っていて、明け方4時頃目を覚まして布団を敷いて寝なおす。
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昨日から今朝にかけてたっぷり眠る。12時間くらい寝た計算になる。疲れて右目がピクピクと痙攣するのも治ったが、どうも酷い肩凝りのせいみたいだ。まだ右肩が重く感じる。
朝から本屋に行き、『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 amazon 講談社 ) を買う。ABCに行ったのだが、入り口近くですぐに平積みになっているのが目にはいる。レジに持っていくと、レジの前にも平積み。まだ『蟻の時代』(ベルナール・ウェルベル 角川文庫 bk1 / amazon)を読み終わってないのだが、早速数ページ読んでみる。プロローグの後、関口と榎木津が元伯爵家に訪れることから始まる。例によって、やたらくどいような理屈っぽいような語りから始まるのだが、妙な勢いがあって分厚くても一気に読ませてしまいそうな感触である。『蟻の時代』と並行読書になったりして。
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昨日も明け方まで起きていたので、目が覚めたら1時半だった。台風の影響で天気は悪く、出かけるような気分ではないので家で過ごす。
食事をしてから、久し振りに『勝手にしやがれ』(監督ジャン=リュック・ゴダール amazon)を観る。それからひたすら『蟻の時代』(ベルナール・ウェルベル 角川文庫 bk1 / amazon)を読み、読了。面白かった。前作の続編ということで、ある程度展開が予想できそうな部分があり、途中こんなものかと思ったりしたのだが、そんな単純なものではなかった。予想を裏切る展開の連続で、後半はどういう結末を迎えるのか気になって一気に読んでしまった。こうなると、第三部『蟻の革命』がどう続くのか全く想像がつかない。9月25日まで一月あまり発売日が待ち遠しい。
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『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)を読む。面白いのだが、冒頭から榎木津と関口のコンビで始まったせいかテンポの悪いコントのような展開で、面白いのだが3分の1を過ぎても事件が起こらないというか物語が始まらない。これがつまらなければ単純に文句をいうのだが、面白いので果たしてどうなのかと思ってしまう。もっとも物語が全く始まらないわけではなくて、今回の事件には過去の因果が含まれるようでその事件について語られているので物語は既に始まっているのかもしれないが。
京極堂シリーズは、過去の作品の登場人物を取り込んでどんどん世界が膨張していくが、今回も前作からの登場人物が出てくる。ところが今回はなんと京極堂シリーズからではなく、『今昔続百鬼』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)の登場人物まで出てきてしまう。誰が出るかまでは伏せて置くが、既読の人には想像がつくかもしれない。この多々良先生ものはあまり面白くなかったので、実はこのシリーズはこの後読まないかもしれないと思っていたのだが、こうやって世界が繋がってしまうとそうもいっていられない。
新宿武蔵野館レイトショウで『クローン・オブ・エイダ』(監督リン・ハーシュマン・リーソン)を観る。十九世紀にすでにプログラミングというものを考案したエイダをテーマにしているというだけで、凄く気になっていた映画だ。何の前知識もなく観に行く。日曜日のレイトとはいえ5人くらいしか観客がいないというのはちょっと少なすぎ。映画はエイダとの交信のテクノロジーに関してリアリティを感じられないのでもう一つのめり込めない。しかし、観ていてもの凄い刺激を受けて、観ている間にいろんなことを思いついてメモを取りたくなってしかたなかった。『オルランド』のティルダ・スウィントンがエイダを演じていたのも、オルランドが時代を超えて生きたのと現代と交信する部分がなんとなく重なってきて、個人的にはとても気に入っている。
売店でプログラムと一緒に、山田正紀の『エイダ』(ハヤカワ文庫 JA bk1 / amazon)も売っていて懐かしい。というか、この小説の印象も今回映画を観たくなった理由の一つだ。久々に読み返したくなる。直接は関係ないが、ウィリアム・ギブソンの小説とかも読み返したくなってきた。映画そのものはそれほど良かった訳ではないのだが、いろんな刺激を受ける映画だった。待てよ、ということは凄い映画なのかも。
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『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)を読むが、あまり読む時間がなく進まない。半分くらいまで読んだが、一向に本筋の殺人事件の方が進まないのだがこれってどうよ? まあ面白いからいいのだけれど。いっそこのまま事件は何も起こらずに終わり、過去の事件の謎解きをするという展開も面白いんじゃないかと思った。
昨日、書き忘れたのだが、映画館で黒沢清の新作『ドッペルゲンガー』の予告を観た。相変わらず役所広司が主役なのだが、脇役に永作博美とユースケ・サンタマリア、柄本明など。出演者の傾向がいつもよりメジャーな映画の印象を受けたが、予告もコミカルな笑いもありそうで(ホラーのはずなんだが)、ちょっと違う印象。役所広司がちょっと壊れているというか、キレているカットがちらっとあったのもそういう印象を持った理由の一つかもしれない。ちょっと楽しみな映画だ。
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先月末から『スチームボーイ』公式サイトがオープンしていた。今のところ簡単な紹介と壁紙くらいしかないが、あんまり情報を知らずに観たいのでその点は気にならない。しかし、総製作費24億だって。ペイできるんだろうか。製作費を誇る映画には興味がないが、製作に8年もかかっているし、金のこととか考えずにアニメバカが作ってしまった映画って思うと期待してしまう。なんとなく、観ると期待はずれでガッカリして、でも好きだとか思いそうな映画だ。とかって、想像しすぎか。
最近妙な偶然から、同一の苗字の人との交流が何組も発生している。鈴木、佐藤が多いというのはわかるが、それほど多くない苗字なのに重なるケースが4組もあってやや混乱する。偶然って重なるときは重なるもんだ。
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いつの間にか8月も半ば。巷はお盆休みの季節であるが、ばたばたしていて気づかず、昼飯を食べに行った店が休業だったために初めて気がついた次第。「今日はお盆だけあって、電車も空いていた」などという会話を耳にして初めて、あれ、そうだったっけなどと思い返す。そういわれてみると少し空いていたかもしれない。
『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)が読みかけなのだが、昨日から『天使の牙』(大沢在昌 上 角川文庫 bk1 / amazon)を読んでいる。持ち歩いている鞄に荷物が一杯で、そんなときに雨が降っていて傘もささなくてはならず、ポケットに入らない弁当箱本を持ち歩くのはちょっと辛い。というわけで、ポケットに収まる手近な文庫から『天使の牙』にしたのだ。
『天使の牙』は映画化されて、今月23日から公開予定である。映画館で予告を数回観ていて本編を観に行こうと思っていたので、原作を買ってきてあった。まだ上巻しか読み終わっていないが、映画と原作ではかなり違う。
原作の女刑事は体格が大きくて肩幅の広いごつい女ということになっているのだが、映画では黒谷友香が演じている。原作では黒谷友香の役はヒロインを演じる佐田真由美と全く対象的な女性ということになっている。佐田真由美はそういう点ではピッタリなのだが、黒谷友香の方はあまりに女性的で原作のごつい女刑事とは正反対で全然違う。黒谷友香といえば、ある映画のエキストラに参加したときに本人を目の前で観たのだが、信じられないくらい顔が小さくて驚いたくらいなのである。黒谷友香を知らない人のために書いておくと、伊東美咲の前の「さ〜らりとした〜梅酒♪」の女の子である。
ヒロインの恋人にして刑事役の大沢たかおの方も、原作では「仁王」と渾名のある巨大な男ということになっていて全然違う。ついでに言うと、佐野史郎の演じる刑事も、もっとやせて貧相な男なのだが予告をみるとちょっと態度が偉そう。予告では観ていないが、一番の敵となる男を演じるのは嶋田久作で原作を読んでいるときに思い浮かべていたのとは違うのだが、嶋田久作が演じるといわれると納得するキャラだ。
麻薬組織のボスの愛人とその女刑事が襲われるシーンは、映画の予告では高速度撮影されたフィルムのように弾丸の飛んでいくのがゆっくりと見えて正確に命中するところを写すのだが、原作の方はヘリコプターが建物の窓まで寄ってきて部屋の中を銃撃するというもっと派手なシーンになっている。
反対に映画の予告の方では、その後モデル出身の佐田真由美が演じる主人公が身体を鍛え、おとり捜査に潜入するシーンとかワイヤーアクションで跳び蹴りをしたりとかするシーンが続くのだが、原作の方はヒロインを人間離れしたスーパーヒロインにせず、もっと地味に物語をコツコツと積み上げている。敵の攻撃が次々と続き、テンポよいアクション小説になっているのだが、ヒロイン自身は力のなさや与えられた状況を苦しみながら危機を乗り越えていく。
この原作を読んでしまうと、映画は予告を観ているだけでも冗談みたいな絵空事に見えてくるが、アクションものとしては能天気に楽しめる映画というのもまた正しいと思う。というわけで、映画についてはまだ観てみたい気がしている。
読書のB.G.M.には映画の主題歌と同じくt.A.T.u.を聴いている。t.A.T.u.の「ノット・ゴナ・ゲット・アス」を主題歌にするってのはどうしたものかと思ったが、まあt.A.T.u.は好きなのでよしとする。
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今日も一日雨で寒い。夏じゃないみたいだ。しかしヨーロッパでは猛暑で、暑いところでは45度とか、死者が出たとか。45度って風呂に入ってるようなもんじゃないか。凄すぎる。しかし日本はこのまま夏らしい夏にならずに夏が終わってしまうんだろうか。
読書は、『天使の牙』(大沢在昌 下 角川文庫 (bk1 / amazon)を読了。面白かった。設定としてはかなり荒唐無稽なのだが、緻密に書き込まれているので非常に楽しめるエンターテイメントになっている。
読み終えて、映画『天使の牙 B.T.A.』公式サイトを見ていたら、予告編をストリーミング配信しているページに、「予告編(t.A.T.u.バージョン)」というのがある。t.A.T.u.バージョンってどんなんだろうなと思って何気なく見て仰け反ってしまった。主題歌の「ノット・ゴナ・ゲット・アス」が流れる中、t.A.T.u.のPVと映画の予告が交互に流れて、映画の説明をテロップで入れるという編集なのだが、あまりのちぐはぐさに笑えてくる。オバカ映画というのはあるが、オバカ予告編である。こんな無理矢理なこじつけのような予告編ありか。いや、ありえない。絶対妙だ。あんまりに変なので直リンクしてしまった。おすすめ。
でも『天使の牙』の予告編は、普通のバージョンも変で、拳銃の弾が高速度撮影のようにゆっくり飛んで命中するCGとか、そのあと佐野史郎が「おとり捜査する」とか言うといきなり『G.I.ジェーン』になっちゃって、それにあわせてt.A.T.uの「ノット・ゴナ・ゲット・アス」が流れてワイヤーアクションらしいキックという繋ぎ方があまりにはまりすぎてて、なんだか可笑しい。変な映画なんだろうか。別の意味でも期待してしまう。
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朝起きたら、ニューヨークで大規模な停電のニュース。テレビをつけたら上空から道路の様子を映す映像が流れていていた。車がのろのろと動く間をひたすら歩く蟻のような人々の群。どうやら、停電で信号機も機能せず、車はのろのろとしか動かないようだった。
Webに停電に関する記事を見に行ったら、「テロの攻撃を否定」とか目についた。ちょっと大きな出来事があると、すぐにテロに結びついてしまい、それを慌てて否定しなくてはならないという状況が怖い。情報の錯綜で、テロによる停電だという情報が流れたりすると、とんでもない事件になったりするのではないか。
折しも今日はここ数日のウィルス騒動もピークで、明日マイクロソフトのWindows updateのサイトを攻撃するとかいう話だった。しばらく前にあったインターネットが機能停止するほどの騒ぎではないが、大停電にインターネット接続不可が重なって、そこにテロによる攻撃だなどという情報が流れたらパニック小説、パニック映画のような事態になりかねない気がする。
読書は『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)。夜、酒をちょっと飲んだら気持ちよくて眠ってばかり。あまり進まない。
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DVDで『イギリスから来た男』(監督スティーヴン・ソダーバーグ amazon)を観る。刑務所から出所したイギリス人の男が、事故死したという娘の死の真相を確かめにアメリカにやってくる。娘は事故死でないと信じる男は独自の調査を始めるのだが、老人とは思えない無謀振りが痛快で、もの凄くかっこいいのと同時にオフビートな笑いに近い可笑しさを感じさせる。なかなか面白かった。
『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦 講談社ノベルス bk1 / amazon)読了。面白かったが、何のひねりもないというかまさにこうだろうという真相に真っ直ぐに辿り着いてしまう。これは一種というか完全にバカミスだと思うが、間に蘊蓄を詰め込んで京極堂が憑き物落としをすると真面目な話のような気がしてしまう。いや、それは気のせいだ。こんなことでいいんだろうか。
あとはほとんど寝ていた。感想を真面目に書こうと思っていたがなんとなく書く気にならない。他にもあとで書こうと思って溜めていたものが、ほぼ一月分溜まってるのだな。もうこれらは諦めるか?
何故か、理由はよくわからないけど、やる気が出ない。困ったことだ。
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