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2015年2月前半

2015/02/05

雪の日の密かな愉しみ

 朝起きて今日は雪が降ると知る。このところ毎日好い天気で日向ぼっこして昼間は暖かく過ごしているのでそれだけで憂鬱。ひとは寒いだけで憂鬱になるのかも。暖かい日々はそれだけで気分が上向きになる気がする。
 家にいても寒いだけなので、前から気になっていた『シネマ歌舞伎』を観に行くことにする。

 『シネマ歌舞伎 二人藤娘/日本振袖始』を観る。
 冒頭に玉三郎が二作品を紹介する。途中玉三郎の解説するまま、舞台裏の様子が映される。
 「二人藤娘」は玉三郎、七之助による舞踊だが、シネマ歌舞伎だと役者のアップで表情や動きがよく見えるのがいい。役者が舞台からさがり囃子だけが続く場面があるが、そのときに舞台を映し続けるのではなく、舞台裏の場面が映された。普段表舞台しか観られないのでシネマ歌舞伎ならではの趣向。映画館で手軽に観られるというだけではなく、映画ならではの部分があって、本物の歌舞伎を観るのとは違った面白さがある。
 「日本振袖始」は八岐大蛇退治の話で、岩長姫実は八岐大蛇を玉三郎、生贄の稲田姫を米吉、素戔嗚尊を勘九郎が演じている。こちらは舞台裏は出てこなかったが、花道を歩く場面が花道の扉の裏側から勘九郎が出ていくという、通常は観られないアングルで撮っているのが面白い。これは舞台側からは(カメラを舞台に置くわけにいかないので)撮れないという理由もあるのだろうが、普通に花道を俯瞰して撮るだけでなく、舞台裏側から撮るというのは普通の舞台中継とは違っていて面白い。
 派手な立ち回りの多い舞台なので舞台全体を俯瞰して観たいところだが、役者のアップもなかなか面白かった。
 「シネマ歌舞伎」は、単に舞台中継みたいなものかと思っていたが、舞台中継が固定カメラで舞台全体を映すことが多いのに対し、カメラアングルが変わり役者のアップもあるというのが違った。ラストクレジットを見ていると、最後に監督の名前とともに監修に坂東玉三郎の名前が並んでいた。そして編集にも坂東玉三郎の名前があり、二人藤娘の舞台裏の映像などは玉三郎が選んだのかなと思った。
 映画の画面サイズで役者のアップが映るので歌舞伎座ではわからないような表情の動きや足さばきがよく見えるし、歌舞伎座より椅子はいい。観る環境としてはいいことばかりみたいだが、いい椅子に座って暗い中で歌舞伎を見ていたら、眠くなって困った。歌舞伎座の椅子が改築してもよくならないのはそのためか。

 シネマ歌舞伎のあとは、エクセルシオールカフェでちょっと遅いランチ。フォカッチャニース風とクラムチャウダーを食べる。コーヒーを飲みながら小一時間のんびりする。

 続けて『映画版 ST 赤と白の捜査ファイル』を観る。
 テレビドラマ10話をまとめて視聴。最終回は藤原竜也演じる天才捜査官の赤城が逮捕されたという映画の予告感ありありで、映画版というよりは最終回を映画にするというのが最初から込みだったようだ。というわけで、でかい画面で見るテレビドラマ最終回という映画。原作とはだいぶ違うみたいだし、話にも結構破たんした部分があるのだけど、このドラマとか映画はもうミステリとは関係なく、無茶苦茶なキャラが無茶苦茶なことをするという話なのでそういう点では面白かった。
 原作のストーリーがどれくらい取り込まれているのかわからないけど、原作のトリックをズタボロにして使われているのだとしたら、原作を読んでいたら腹立つんだろうなぁと思う。原作を読んでいないから楽しめるんだろうな。

 帰りに雪見酒に買ってきた埼玉の酒、神亀を熱燗にして呑む。雪見酒と思っていたがもう雪は雨に変わっている。なので雪見酒ではなく、テレビ見酒。CSで以前録画した『人類資金』を観て、あとはいつものドラマ・アニメの消化。「梅ちゃん先生」、「マッサン」、「NARUTO」#57、「NARUTO疾風伝」#570、「フォーリングスカイズ」#10、「美しき罠」#5、「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」、「テニスの王子様」。

 途中暗転。ソファで目を覚ます。3時間くらい寝落ちしてた。1時半だったので3時まで続きを見て就寝。

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